伊藤ふたば「実力で優勝できた」 ボルダリングジャパンカップ2020
9日に閉幕した第15回ボルダリングジャパンカップ(BJC)。女子はこれが最後のBJCとなる野口啓代らを抑え、17歳の伊藤ふたばが史上最年少優勝を果たした2017年以来、3年ぶり2度目の戴冠となった。以下、女子決勝を終えた選手たちのコメント一覧。
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優勝:伊藤ふたば
「1回目はまぐれなような感じだったが、今回はしっかりと実力をつけて優勝することができた。誰もできなかった3課題目を2撃できたことが一番大きい。得意系だと思っていたので、そこをしっかりと決めきることができた。(最終課題の中盤は)足が上がらなくて焦ったが、最後は気持ちで持っていった。登れば優勝というのはわかっていたので、自分を落ち着かせるためにも全力で課題を楽しもうと笑顔で登った」
2位:野口啓代
「登れた課題は良い内容だっただけに優勝できなかったことが悔やまれる。3課題目は左足が滑り出してからずっと滑ってしまい、最後まで登り方がわからなかった。(ファイナルは若い選手が多かったが)若さや体の軽さというのは必要だが、最終的には体の強さや技術というのも重要になってくる。BJCは最後だが、ここからまだまだ大会がたくさんあるので、一つひとつ糧にしてオリンピックで良いパフォーマンスができればいいと思う」
3位:野中生萌
「大会を通して、課題を深読みし過ぎているところがあったかもしれない。なかなか戦い方が定まらなかった大会になってしまった。1課題目でスリップして、もったいないミスをしてしまったが、そこで気持ちを切らさずに表彰台までいけた。数年前の私だったら、優勝がないと分かった時点で諦めていたと思う。負けるとしても、負け方があるし、最後まで戦ってやりきれたことは良かったと思う」
4位:森秋彩
「前半は良い感じだったが、後半は苦手課題が続いてしまった。その中でも4課題目で最後まで諦めずに1手目を止められたのは、結果に影響しなかったとしても自分の成長を感じられたのでよかった。去年は決勝に進めずにすごく悔しくて、決勝の舞台が輝いて見えた。今年はそこに立つことができて嬉しかったから、最後の1秒まで大切にして少しでもたくさん登りたかった。今までは諦めたり、気持ちの部分で負けてしまっていた。今回はフィジカルだけじゃなくメンタルの面でも成長できたと思う」
5位:谷井菜月
「決勝4課題はどれも難しくて、やっぱり他の選手と比べると、自分は『まだまだだな』と思った。(自身を含め同年代3人が決勝に残ったが)同年代ということで、みんなで高め合っていけたらいいなと思う。次のスピードジャパンカップまで2週間しかないが、しっかり練習していきたい。リードジャパンカップは自分が一番得意な種目なので、表彰台に登りたい」
6位:松藤藍夢
「決勝に残れたのはすごく嬉しいけど、実際にはまだまだだと感じた。準決勝よりも決勝は難しかった。(今大会の予備予選である)ジャパンツアーの後はベルトコンベア方式の練習を重ねてきて、その成果をジャパンカップで出すことができた。ずっと目標だったBJCの決勝にいけたけど、決勝ではボロボロだったので、今度はその舞台で実力が出せるように練習していきたい」
CREDITS
取材・文 篠幸彦、編集部 / 写真 窪田亮