行ってみよう! はじめてのボルダリングジム

 近年ますます注目を集めるスポーツクライミング。なかでもメディアで頻繁に取り上げられるボルダリングは「私もやってみたい!」という人が増えています。ただ、実際に始めるには「どうすればいいのかわからない」と不安を感じている人も多いはず。今回はボルダリング初心者で、スポーツ大好きなOLの森垣志保さんに、ボルダリングジムでの1日の流れを体験してもらいました。

ボルダリングジムに行く前の事前準備

 ジムに行く時に必要な持ち物は、動きやすい服装と靴下とタオル。ボルダリングは指先を使うスポーツなので、ジムに行く前に爪はしっかりと切っておきましょう。また、髪が長い人はまとめられるようにヘアゴムなどを持っていくことをお勧めします。クライミングに必要なシューズやチョークはほとんどのジムでレンタルが可能です。

いざ、ボルダリングジムへ!

 準備ができたら、いざ、ボルダリングジムへ。今回は世界的なクライマー・平山ユージ氏がプロデュースする人気ジムBase Camp Tokyo(東京都・板橋区)にお邪魔しました。世界的なクライマーと聞いて、敷居が高いのでは……と心配される方も大丈夫。こちらのジムは初心者の方も多く、優しいスタッフさんが丁寧にあなたのボルダリングデビューに寄り添ってくれます。近年のブームを受けて、ボルダリングジムは日本全国で500軒以上あると言われています。自宅や職場、学校の近くなど通いやすいジムを見つけてみましょう。

受付を済ませて、着替えから

 ジムに着いたら、まずは受付から。ジムによって異なりますが、1000円前後の初回登録料が必要になる場合があります。また、ジムでは安全面の配慮が行き届いていますが、クライミングは危険が伴うスポーツなので自己責任が原則となります。スタッフさんから説明を受け、用意された誓約書への著名が必要となることが多いです。その後、利用時間に応じた料金プラン(平日1日利用で2000円前後が相場)を選択し、事前に支払いを済ませるようにしましょう。

 受付が終わったら、更衣室で用意してきた動きやすい服装に着替えて、荷物や貴重品は鍵付きのロッカーに預けます。時計や指輪などアクセサリー類は登る時に傷ついてしまったり、怪我に繋がるので必ず外しておきましょう。

専用シューズで気分はクライマー!

 着替えた後は、クライミングシューズとチョークをレンタルします。レンタルは有料の場合が多く、シューズは300円前後、チョークは100円前後が相場です。シューズは指先が少し曲がるくらいのちょっとキツめのものを選ぶのがコツ。その方が足先にしっかりと力を入れて登ることができます。チョークは汗で手や指がホールドから滑るのを防ぐために使用します。

 シューズとチョークを借りて準備が整ったら、スタッフさんから基本的なルールや注意事項などのレクチャーを受けましょう。登り方のコツも親切丁寧に教えてくれるので、安心してボルダリングデビューをすることができます。登る前には準備運動も忘れずに。ボルダリングは全身の筋肉を使うので、いろいろな箇所を入念にストレッチしておきましょう。

いよいよボルダリング体験のスタート!

 ボルダリングは壁に設置されたコース(課題)を登っていきます。コースは同色のテープで区別されていて、今回の森垣さんはピンク色の8級コースに挑戦しました。S(スタート)というテープが付いたホールド(壁に設置された登るための突起物)を両手で掴み、両足を地面から浮かせた状態からスタート。体に近いホールドから順番に手足を使って、壁を登っていきます。必ずしも順番にホールドを持つ必要はなく、余裕のある人は途中のホールドを飛ばしてもOK。そして、G(ゴール)というテープが付いたホールドを両手でしっかりと掴んだらクリア。片手でしか掴めなかった場合はクリアにならないのがルールです。降りる時はどのホールドを使っても構わないので、怖くない高さまで降下して、最後は膝のクッションを効かせてマットに飛び降ります。

 登り方を覚えたら、傾斜が緩い易しいグレードから挑戦してみましょう。簡単なコースがわからない時、登り方がわからない時は遠慮せずに、どんどんスタッフさんに質問してみましょう。慣れてくると夢中になって登ってしまいがちですが、同じ壁に先に登っている人がいたら、マットの下で順番を待つこと。思わぬ事故を防ぐためにも、他の人が登っている時にはマットに上がらないことが基本的なルールです。ルールとマナーを守って、安全に楽しみましょう。

疲れたら無理に登らず、休憩を

 ボルダリングは運動負荷が高く、特に腕の筋肉が疲労しやすいスポーツです。小まめに水分補給をして、休憩を挟みながら無理なく登るようにしましょう。休憩スペースが設置され、軽食などが取れるジムも多いです。また、休憩をしながら経験者の登りを眺めることも上達への近道です。

 体験が終わったら、クールダウンのストレッチを済まして、レンタルしたシューズとチョークを返却しましょう。チョークで汚れた手を洗ったり、ジムによってはシャワーや足洗い場もあるのでスッキリとリフレッシュすることができます。

体験を終えた森垣さんの感想

 「登り切った時は達成感があり、ストレス発散にもなってすごく楽しかったです! グレードも細かく設定されていて、初心者でも安心して登れました。ジムもすごくおしゃれで、ホールドもカラフルで可愛いので、SNSにアップしたくなりますよね。友達と一緒に来たら励まし合ったり、おしゃべりしながらマイペースに登れたり、もっと楽しめそうだなと思いました。また登りに来ます!」

 ここで紹介したのは、取材にご協力いただいたBase Camp Tokyoを参考にした一般的な体験の流れになります。料金体系や細かいルールはジムによって異なるので、実際に行かれたジムのご案内に従ってください。みなさんのボルダリングデビューが素敵なものになりますように!

CREDITS

取材・文 篠幸彦 / 写真 牧野慎吾 / 撮影協力 Base Camp Tokyo

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