
男子表彰台に上がった(左から)鈴木、安楽、ロペス
安楽宙斗が2週連続V 決勝唯一の完登でボルダーに続く戴冠 鈴木音生も2位で表彰台【リードW杯2025 第1戦呉江大会】
クライミングW杯のリード第1戦が中国・呉江で25~27日に行われ、最終日の男子決勝で安楽宙斗が1位、鈴木音生が2位に輝いた。安楽は前週のボルダー第1戦でも優勝しており、2週連続で頂点に立った。
決勝の様子
男子決勝は8人中3人を日本勢が占めた。予選で2つのルートを完登した安楽、鈴木、吉田智音が準決勝でも好調を維持し、決勝に駒を進めた。安楽は予選、準決勝を1位タイで通過した。
決勝課題を登る鈴木
決勝は4番手の鈴木がどんどんと高度を上げ、暫定首位だったパン・ユーフェイ(中国)に10手差をつける42+でフィニッシュする。しかし、途中でビレイエラーが生じたようで、審議の結果まさかのリトライに。仕切り直しの試技では体力が消耗していたであろう中で再び終盤まで進むと、今度は40+で文句なしの首位に立った。
鈴木は暫定首位に立った
決勝課題を登る安楽
吉田らが鈴木の記録に届かずにいると、最終8番手の安楽が登場。安楽は終始落ち着いた様子で、ヒールフックなどを駆使して順調に高度を伸ばしていく。およそ2分を残して最終面に到達すると、体の軸は最後まで大きくブレることなく、トップホールドへのムーブも見事に決めて登り切った。2位の鈴木は自身初のW杯決勝にして銀メダルを獲得。吉田は4位で惜しくも表彰台に届かなかった。
安楽が2週連続でW杯優勝を果たした
同日には女子の決勝も行われ、エリン・マクニース(英国)とソ・チェヒョン(韓国)が異例の同着優勝となった。高度41で並んだ2人は予選と準決勝も同じ順位だったため、表彰台に係ることからクライミングタイムに決着が委ねられたが、ともに4分26秒だったため1位タイが確定した。日本勢は小田菜摘と谷井菜月が予選を通過するも、準決勝は小田が22位、谷井が23位で敗退した。
<決勝リザルト>
[男子]
1位:安楽 宙斗(JPN)/TOP
2位︰鈴木 音生(JPN)/40+
3位:アルベルト・ヒネス・ロペス(ESP)/39+
4位:吉田 智音(JPN)/33
5位:パン・ユーフェイ(CHN)/32+
6位:ルカ・ポトカ(SLO)/32
7位:フィリップ・シェンク(ITA)/28+
8位:ヤニック・フローエ(GER)/28+
―――――
11位:本間 大晴(JPN)※準決勝進出
14位:小俣 史温(JPN)※準決勝進出
21位︰清水 裕登(JPN)※準決勝進出
[女子]
1位:エリン・マクニース(GBR)/41(4:26)
1位:ソ・チェヒョン(KOR)/41(4:26)
3位:アニー・サンダース(USA)/39+
4位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/34+
5位:オセアニア・マッケンジー(AUS)/34+
6位:ツァン・ユートン(CHN)/33+
7位:エレーヌ・ジャニコ(FRA)/33+
8位:アンナ・マリア・エイペル(GER)/21
―――――
22位:小田 菜摘(JPN)※準決勝進出
23位:谷井 菜月(JPN)※準決勝進出
29位:中川 瑠(JPN)
33位:小武 芽生(JPN)
35位:葛生 真白(JPN)
37位:小倉 紗奈(JPN)
※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は前ラウンド順位の高い選手が上位
CREDITS
文 編集部 / 写真 © Kazushige Nakajima/IFSC
※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。