昨年大会と同じ並びで(左から)小武芽生、森秋彩、小田菜摘が表彰台に上がった

森秋彩が大会6連覇達成 決勝も完登で締めくくる【リードジャパンカップ2025】

 スポーツクライミングのリードで競うリードジャパンカップ(DMG MORIアリーナ/三重県伊賀市)の女子決勝が2日午後に行われ、森秋彩が予選からの全ラウンド完登を成し遂げて大会6連覇を果たした。

右が女子決勝ルート

 女子決勝は左斜めへ長く上昇していくルートが取られた。8人中3人目に登った野中生萌は得意のランジを決めるなどして32+をマーク。首位で折り返した。2月のボルダージャパンカップに続き、リードジャパンカップでも初のファイナリストに名を連ねた5番手の葛生真白も同スコアとなり、準決勝で上位だった葛生が野中を上回った。

小田菜摘

 昨年大会3位で準決勝3位通過だった小田菜摘はランジを回避するなどして慎重にムーブを重ねていくも、その分時間を要してしまい、6分間の制限時間が残りわずかとなる。残り15秒を切ってから一気に速度を上げて4手を上積みし、記録は33で葛生を抜くことに成功した。

小武芽生

 続いて昨年大会2位の小武が登場。小武も時間に追われるような形となってしまい、残り1分を切った中間部以降にどんどんと加速。42+で落下するもそのまま完登するかのような勢いを見せた小武に観客は大きな拍手を送った。

森秋彩

 最後に登るのは絶対的女王の森。予選の2本、準決勝の1本をここまでノーミスでこなしてきた21歳はここでも順調に登り、ある程度の時間を残して最終局面に突入する。そして後半の複雑な手順にも冷静に対処。トップホールドへのランジを成功させ、残り約1秒で最後のクイックドローにロープをかけた。

トップホールドにランジする森

 優勝が確実視された中で6連覇の偉業を成し遂げた森はプレッシャーから解放されたのか笑顔を見せて地上に降り立った。2位は小武、3位は小田で、昨年大会と同じ顔触れが表彰台に上がった。

大声援に笑顔で応えた

<決勝リザルト>

1位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)/TOP
2位:小武 芽生(エスエスケイフーズ)/42+
3位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)/33
4位:葛生 真白(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/32+
5位:野中 生萌(無所属)/32+
6位:谷井 菜月(奈良県山岳連盟)/22+
7位:中川 瑠(日本大学)/21+
8位:平野 夏海(日本体育大学)/21+

※左から決勝順位、氏名、所属先、成績(高度)
※同高度の場合は準決勝順位の高い選手が上位

「リードジャパンカップ2025」大会特設サイト
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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 田中伸弥

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