
表彰台に上がった(左から)鈴木音生、安楽宙斗、小俣史温
安楽宙斗が2025年のジャパンカップを連覇 国内リードは初V【リードジャパンカップ2025】
スポーツクライミングのリード種目で競うリードジャパンカップ(DMG MORIアリーナ/三重県伊賀市)の男子決勝が2日午後に行われ、安楽宙斗が初優勝を飾った。
左が男子決勝ルート
男子決勝はルートの安全性を担保するための作業が入り、オブザベーションのやり直しを経て開始された。ルートは準決勝と同様にはっきりと蛇行するもので、前半から選手たちの体力を消耗させていった。左のカンテから中央方向へと進んでいく中盤には選手によってキャンパシングを選択するセクションもあり、その中で多くの選手が落下した。1番手の樋口純裕は31+、2番手の清水裕登は34+、3番手の小俣史温は35+と、選手が登るごとに最高成績が更新されていく。
中間部を登る安楽
その後、6番手の鈴木音生が高度37に達して暫定首位に立った状況で、最終8番手の安楽が登場。予選、準決勝と首位を続けてきた安楽は最終ラウンドでも安定した登りで中間部まで進むと、腕を振るなどして体力を回復。そこから清水や小俣が落下したアンダーの処理をうまくこなした。さらに鈴木の落下した37手目でも長いレストを取り入れる。
安楽は長いレストを挟んで終盤に備えた
その後のラストスパートではムーブが最後までつながらず、惜しくも完登まであと4手のところで力尽きたが、2位の鈴木に5手差をつける成績でリードジャパンカップ初優勝、出場したジャパンカップとしては2月のボルダーに続く連勝を飾った。2大会ぶりの出場となった鈴木がその大会以来の2位に入り、大会2連覇中だった小俣が3位で3大会連続の表彰台に上がった。
<決勝リザルト>
1位:安楽 宙斗(JSOL)/42+
2位:鈴木 音生(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/37
3位:小俣 史温(日本体育大学)/35+
4位:清水 裕登(愛媛県山岳・スポーツクライミング連盟)/34+
5位:樋口 純裕(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)/31+
6位:吉田 智音(摂南大学)/27+
7位:百合草 碧皇(早稲田大学)/27+
8位:本間 大晴(小原歯車工業)/24+
※左から決勝順位、氏名、所属先、成績(高度)
※同高度の場合は準決勝順位の高い選手が上位
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取材・文 編集部 / 写真 田中伸弥
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