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オンライン会見に出席した大政涼(左)と林かりん
男女の日本記録保持者・大政涼、林かりんが意気込み語る 16日のスピードジャパンカップを前に
16日に九州クライミングベースSAGA(佐賀県多久市)で開催されるスピードジャパンカップ(以下SJC)を前に、出場選手のオンライン記者会見が14日に行われ、男女の日本記録保持者である大政涼と林かりんが出席した。
スピードクライミングは昨夏のパリ五輪で男女とも世界記録が更新された。4秒97の男子日本記録を持つ大政は、サミュエル・ワトソン(米国)が4秒74を計測したことについて「絶対に出すだろうという雰囲気が前の大会からあった。さすがだなと思ったし、早く僕も追いつきたいと思った」と尊敬の念を口にした。自身は非公式ながら4秒92までタイムを縮めているという。7秒32の女子日本記録を持つ林は、アレクサンドラ・ミロスラフ(ポーランド)が6秒06を叩き出したことに「まさか約0秒2も更新するとは思っていなかった。私も『もっと頑張らないと』と気合が入った」と刺激を受けた様子だった。
大政はこの冬のオフシーズン、筋トレに多くの時間を費やしたという。「今までは毎年新しいムーブが出ていたので、冬のオフシーズンにその動きを試していたが、今回は変える動きがなかった。壁を使うトレーニングで変わったことはしていなくて、壁以外のフィジカル面、筋トレの量が多かった」。SJCに向けては「コンディション的には悪くない。動きの精度というか、ブレをなくすような練習はしてきたので、そういったところを試せれば」と話した。
林は基礎の登り方を見直すため、ボルダーに重点的に取り組んできたという。それはスピードに生きる部分も多かったようだ。「ボルダーのまぶし壁などで軸を安定させながら下半身でもちゃんと蹴ったり足を残したりっていう練習していると、スピードでも軸が安定して下部での横ブレが目立たなくなった」といい、練習でも自己ベストに近いタイムが計測できているという。SJCに向けては「大会当日は雨予報で、気温もどうなるかまだわからないけど、うまく対応しながら、この冬にやってきたことを発揮したい」と意気込んだ。
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取材・文 編集部
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