
パリ銀の安楽宙斗「すごく楽しみ」 試行錯誤で挑むボルダージャパンカップ
2月1、2日に東京都世田谷区で開催されるボルダージャパンカップ(以下BJC)に向けたオンライン記者会見が31日に行われ、パリ五輪銀メダリストの安楽宙斗が出席した。
昨夏のパリ五輪で海外強豪選手の“ピーキング力”を目の当たりにしたという安楽。過去のBJCは直前の練習で調整していたというが、今回は「10日前くらいから、強度は落とさずになるべく疲れないようにしてピークを合わせるようにしている。9月の世界選手権に向けて、勉強も兼ねていろいろ試して準備している感じ」と、大会へのアプローチを模索する中で2025年の初戦に挑む。
昨年10月頃から体幹や肩といったフィジカルの強化に注力。クライミングジムでの練習では登れる課題を増やすことなどを意識し、調子はかなり上がっているという。ポイント制などの新ルールが今大会から導入されることについては「ゾーンの価値が少しだけ上がったけど、前のルールでも大事にしようと登っていたので、特に変わらず、ルールを気にして何かを変えるというのはない」ときっぱりだった。
今年のW杯は世界ランキング10位以内の選手に与えられるIF枠(シード権)が撤廃される。これにより、代表選考を兼ねるBJCの緊張感はさらに高まることが予想される。安楽も「今までも層の厚い男子は会場での雰囲気がだいぶピリピリしていた。今回は去年のW杯に出ていた選手でも関係なく上位を取らないといけなかったりして、決勝に行っても油断できない状況。自分もW杯(ボルダー)の前半3戦しか内定していない状況で困っているけど、みんなプレッシャーがかかっているからこそ意外な選手が決勝に来るかもしれない。僕も参加者だけど、予選も含めて準決勝、決勝の展開がすごく楽しみ」と熱戦に期待した。
BJCに向けた個人の思いとしては「2024年の経験があり、オフシーズンに基礎的な練習を怠らずやってきたので、自信を持って優勝できるように頑張りたい」とし、2025年の目標には「9月の世界選手権。ボルダーはもう内定しているので、リードの枠を獲得すること」を挙げた。注目のBJCは2月1、2日に東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で行われる。
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取材・文 編集部
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