森秋彩(左)と安楽宙斗

森秋彩「30歳過ぎまで現役で」 安楽宙斗「調整法を勉強したい」 2025年の目標はともに世界選手権V

 JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)の2024シーズン表彰式が11日に都内で開かれ、優秀選手賞を受賞した安楽宙斗、森秋彩のパリ五輪代表2人が囲み取材に応じた。

 安楽は「パリ五輪の悔しさのおかげで練習を頑張れている部分もある」と、ボルダー&リード種目で金メダルに届かず2位に終わった昨夏の悔しさをモチベーションに変えている様子。2025年は9月にソウルで世界選手権が開催予定。すでにボルダー種目での出場が内定している安楽は「これまではとりあえず大会に向けて練習していく感じだったが、勝ちたい大会に向けてどう練習していくかだったり、休み方だったりと登る日以外のことにも焦点を当てて調整法などを勉強していきたい。今後の選手生活ではそれも大事だと思うので、そういうことも気にしながら世界選手権に向けてやっていきたい」と語った。

 一方、パリ五輪は同種目4位でメダルに届かずも、リード1位の成績をマークした森は「五輪に出る前はよくわからなかったけど、出てみたらすごく楽しかったし、大きな舞台で堂々と登れたことはすごく貴重な経験だった。なるべくたくさん出場したいと思わせてくれた」と話し、「パリ、ロサンゼルス、ブリスベン、その後の1大会に出ると30歳過ぎだと思うので、(東京五輪で競技から引退した野口)啓代さんみたいに五輪に出て終わったみたいな感じで、4回五輪に出て終われたらベストだと思っている。30歳過ぎくらいまでは頑張って現役でやりたい」と、“五輪での引退”、“30歳過ぎまで現役”という今後の展望を明かした。

 2025年は出場が内定している世界選手権のリード種目で連覇することが目標だという森だが、筑波大学での学業にも注力している。4月で4年生となる現在は卒論のテーマを検討中で、「クライミング競技中の心理面とパフォーマンスの関係について、楽しむことや、自分の中でのクライミングの在り方を確立していることがどのように影響するのかといった、クライミングと心理と哲学をかけ合わせた過去にない卒論をつくりたい」と意気込んだ。

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