森秋彩、五輪は「何回でも出たい」 「もっと強くなりたい」と教訓も成長も感じたパリ大会を振り返る
パリ五輪のスポーツクライミング女子ボルダー&リードで4位入賞を果たした森秋彩が先月26日、自身のスポンサーである牛乳石鹸共進社株式会社、オリエンタルバイオ株式会社が主催したメディア向けのイベントに東京五輪女子複合銅メダリストの野口啓代氏と参加した。
森は初出場した五輪について「出る前は不安だったり緊張したりしたけど、戦う相手は(普段の国際大会と)あまり変わらなかったし、クライミングをしたことがないような人、観たことがないような人が会場にたくさんいて、お祭りみたいな感じで楽しめた」と笑顔で振り返った。議論を呼んだ決勝のボルダー第1課題については「もっと脚力があれば止まったと思う。セッターの意図ではなく、スタート地点に立てるまでの実力が自分になかっただけ。教訓としてトレーニングを積んで、(次回大会の)ロサンゼルスではもっとかっこいい登りがしたい」と意気込んだ。
「対応できなかった部分も多くて、『もっと強くなりたい』という気持ちが単純に大きくなった。リードは完登できなかったのは悔しかったけど、スリップや下部でミスして落ちることはなく、しっかりと出し切ることができた。あれだけの舞台でいつも通り伸び伸びしたクライミングができたことについては成長を感じられた。教訓と成長のどちらも手に入れられたので、行ってよかったと思う」と、得難い経験を持ち帰ってきた様子。今後の五輪については「できる限り何回でも出たい。あと3回は出られれば」と2036年大会までの連続出場を見据えていた。
日本選手団の解団式の際には、近くにいたレスリング女子53キロ級金メダリスト・藤波朱理と同世代ということもあり親しくなったという。一緒に登りに行く約束もしたといい、森は「今度はアスリートならではの話もしてみたい」と再会を期待した。また、オフの時間は専門店を訪れるほど「ガチャガチャ」にハマっているといい、最近は食品会社の商品のミニチュアを集めることに夢中。コレクションを自宅に飾って楽しんでいることも明かした。
▼野口氏はトレーニング再開 大会主催にも意欲
森とともにイベントに参加した野口氏は、この冬に海外の岩場への遠征を計画中。2度目の五輪出場を果たした夫・楢崎智亜の競技を現地で見届けたあと、トレーニングを再開したという。「大きな大会も開けたら」と大会主催にも意欲を示した。
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取材・文 編集部