リードでは自己最高となる年間3位で終えた森秋彩

森秋彩が自己最高の年間3位【リードW杯2024|女子年間ランキング】

 2024年のクライミングW杯シリーズは6日まで行われたソウル大会をもってリードの全6戦が終了し、年間ランキングが確定した。女子はパリ五輪銅メダリストで27歳のジェシカ・ピルツ(オーストリア)が2年連続2度目の1位に輝いた。2位は同金メダリストで25歳のヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)、3位に21歳の森秋彩が入った。森はリードW杯における年間ランキングで自己最高順位を更新した。

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年間1位のピルツ

 各戦の優勝者は、第1戦、第2戦がガンブレット、第3戦が森、第4戦が小武芽生、第5戦がガンブレット、第6戦がピルツ。6戦中4戦に出場したピルツは最終戦で優勝し、年間1位に浮上した。2位のガンブレットは3戦3勝、3位の森は出場3戦のうち1位が1回、2位が2回だった。3戦のみの出場でトップ10入りしたのはガンブレットと森の2人だけだった。

3戦の出場にとどまるも勝率100%で年間2位に入ったガンブレット

 パリ五輪で大きな注目を集めた森は、準優勝し、年間3位が決まったソウル大会後にJMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)を通じてコメントを発表。同大会の決勝はタイムアップにより優勝を逃すも、その後に登り切ったことで一定の達成感があるといい、「年間を通して大きなミスなく一つ一つの大会をこなすことができた。今後も一歩一歩着実に強くなっていきたい」とさらなる向上心をうかがわせた。

年間3位で終えた森。2位だった2つの大会は予選まで遡るカウントバックにタイムアップと、いずれも優勝まであとわずかだった

 その他の日本勢では第4戦でW杯初優勝を遂げた27歳の小武が自己最高タイの年間5位、今年W杯デビューを果たした16歳の小田菜摘が2度決勝に残るなど健闘して同13位に入った。
 
 
日本人選手コメント(JMSCA提供/原文ママ)
●森 秋彩(茨城県山岳連盟)
「今大会タイムアップで2位というイレギュラーな結果でしたが、ムーブのチョイスに迷いが生じてしまったことが原因としてはっきりしているので今後改善に努めたいと思います。決勝という舞台で完登して終えられたことには達成感を感じています。年間を通して大きなミスなく一つ一つの大会をこなすことができ、結果として3位という順位を獲得できて嬉しいです。今後も一歩一歩着実に強くなっていきたいです」

<W杯年間ランキング>

1位:ジェシカ・ピルツ(AUT)/3220
2位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/3000
3位:森 秋彩(JPN)/2610
4位:ソ・チェヒョン(KOR)/2370
5位:小武 芽生(JPN)/2355
7位:アニー・サンダース(USA)/2330
6位:マッテア・ポッチ(AUT)/2315
8位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/2235
9位:ゼリア・アベズー(FRA/1625
10位:ミア・クランプル(SLO)/1600
――――――
13位:小田 菜摘(JPN)/1453
15位:谷井 菜月(JPN)/1305
22位:高尾 知那(JPN)/1100
32位:伊藤 ふたば(JPN)/505
42位:中川 瑠(JPN)/260
44位:中村 真緒(JPN)/241
51位:野中 生萌(JPN)/151
57位:美谷島 ももか(JPN)/101
69位:竹内 亜衣(JPN)/49

※左から順位、氏名、所属国、ポイント
※日本人選手は11位以下も掲載

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編集部 / 写真 © Kazushige Nakajima/IFSC

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