フラワーセレモニーでの上位3人。左から森、ピルツ、サンダース

森秋彩が銀 タイムアップで惜しくも優勝には届かず【リードW杯2024 最終第6戦ソウル大会】

 クライミングW杯リード最終第6戦(韓国・ソウル)の女子決勝が6日に行われ、パリ五輪銅メダリストのジェシカ・ピルツ(オーストリア)が優勝し、同4位だった森秋彩が2位に入った。

 森は準決勝を単独首位で通過した。予選は2本のルートをいずれも完登して首位タイ。パリ五輪後の最初のリード大会出場でさすがの実力を見せていた。決勝ルートは序盤から傾斜が強く、中盤には上半身に負荷をかけるパートが設けられ、また壁も高さがあったことで攻略に時間を要する内容となった。5番手のピルツは最後の48手目のホールドに達したところで制限時間の6分が経過。最終支点にクリップするも間に合わなかった。エリン・マクニース(英国)は高度43、アニー・サンダース(米国)は高度45でタイムアップを迎えた。

 最後に登る森は前半からハイペース。大きなレストは取らず、腕のシェイクを挟みながら進んでいった。マクニースがタイムアップした高度43の地点は制限時間1分ほどを残して突破する。しかし、その後に足の置き位置を探るために時間を要してしまい、ピルツの記録には届かず高度46で終了。ゴールへのムーブは決まっていただけに、悔やまれる結果となった。

 優勝したピルツは年間ランキングでもパリ五輪金メダリストのヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)を抜いて2年連続1位に。2位に終わった森は同ランキングで3位に浮上した。3位のサンダースは3日前に優勝したボルダー最終第5戦に続いての表彰台入り。自国開催の2028年ロサンゼルス五輪に向けて、17歳の逸材が急速に力をつけている。

<決勝リザルト>

1位:ジェシカ・ピルツ(AUT)/48
2位:森 秋彩(JPN)/46
3位:アニー・サンダース(USA)/45
4位:ソ・チェヒョン(KOR)/44+
5位:エリン・マクニース(GBR)/43
6位︰ローサ・レカー(SLO)/39
7位︰ツァン・ユートン(CHN)/30+
8位︰ラク・チリョ(CHN)/30
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10位:小武 芽生(JPN)※準決勝進出
11位:高尾 知那(JPN)※準決勝進出
18位:谷井 菜月(JPN)※準決勝進出
20位:伊藤 ふたば(JPN)※準決勝進出
28位:小田 菜摘(JPN)
30位:中村 真緒(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)

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編集部 / 写真 © Kazushige Nakajima/IFSC

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