全8課題を完登して女子ユースDを制した濱松いちか

ユースC・Dで4人が国内ボルダーの頂点に【ボルダーフューチャーカップ2024】

 スポーツクライミングの「第4回ボルダーフューチャーカップ鉾田」が14、15日、茨城県の鉾田市生涯学習館「とくしゅくの杜」スポーツクライミングセンターで開催された。実施種目はボルダーで、2011、12年生まれのユースCと、2013、14年生まれのユースDで男女それぞれ競技が行われた。

 選手たちは参加人数に応じて決まる制限時間内に、各自自由な順番で8つの課題をそれぞれ5アテンプトの制限内で登った。予選や決勝は行われず、1つのラウンドで順位が決定した。大会初日の14日は女子のユースC、ユースDが行われ、ユースCは過去に優勝経験のある松浦碧希と西美柚奈が最多タイの6完登7ゾーンで並び、アテンプト数の差で松浦が連覇を飾った。同ユースDもアテンプト数の勝負となり、全8完登した濱松いちかが2回少ない総トライ数で中村ちひろを上回った。

女子ユースC優勝の松浦碧希

女子ユースD優勝の濱松いちか

 15日に行われた男子ユースC、ユースDでは濱田琉碧と遠藤航至が初優勝した。先月に開かれたユース世界選手権で金メダルを獲得した濱田琉誠を兄に持つ濱田琉碧は、最多の7完登をマークして4回目の出場で初の頂点に立った。ユースDの遠藤は5完登での戴冠で、昨年の12位から順位を上げた。

男子ユースC優勝の濱田琉碧(写真:大杉和広)

男子ユースC優勝の遠藤航至(写真:大杉和広)

 大会を主催するJMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)は、今年も親子を対象とした研修会を各カテゴリーの競技終了後に実施した。ユース日本代表のコーチ陣や代表選手らがユース世代のトレーニング、アンチドーピングなどをテーマに講義した。

ユースフューチャーカップの出場経験があり、今年のユース世界選手権でボルダー王者に輝いた長森晴(写真奥左から2人目)も講師の1人として参加した(写真:大杉和広)

 また、今年からボルダーとリードを分けて実施することから、今大会は過去3大会の「ユースフューチャーカップ」から名称を変えて「ボルダーフューチャーカップ」として行われた。リードで行う「リードフューチャーカップ」は11月9、10日に愛媛県西条市の石鎚クライミングパークSAIJOで開催される。
 

<表彰台一覧>

女子ユースC(2011、12年生まれ)

1位:松浦 碧希(東京都山岳連盟)/6T 7z 7 8
2位:西 美柚奈(大阪府山岳連盟)/6T 7z 11 9
3位:塗木 りん(群馬県山岳・スポーツクライミング連盟)/5T 7z 5 7

女子ユースD(2013、14年生まれ)

1位:濱松 いちか(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/8T 8z 11 11
2位:中村 ちひろ(青森県山岳連盟)/8T 8z 13 10
3位:橋本 暖(群馬県山岳・スポーツクライミング連盟)/7T 8z 10 10

男子ユースC(2011、12年生まれ)

写真:大杉和広

1位:濱田 琉碧(神奈川県山岳連盟)/7T 8z 7 10
2位:長尾 一樹(山口県山岳・スポーツクライミング連盟)/6T 8z 9 16
3位:額賀 悠斗(茨城県山岳連盟)/6T 6z 7 7

男子ユースD(2013、14年生まれ)

写真:大杉和広

1位:遠藤 航至(無所属)/5T 7z 9 12
2位:深澤 要(群馬県山岳・スポーツクライミング連盟)/4T 7z 6 10
3位:広畠 寛太(茨城県山岳連盟)/4T 5z 5 6

※左から氏名、所属先、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

「第4回ボルダーフューチャーカップ鉾田」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

編集部 / 写真 窪田美和子

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