男子銀メダルを獲得した安楽(左)。優勝はパリ五輪金メダルのロバーツ(中央)

安楽が2位 優勝はパリ五輪金のロバーツとガンブレット【リードW杯2024 第5戦コペル大会】

 パリ五輪後では初となるクライミングW杯がスロベニア・コペルで6~7日(日本時間6~8日)、リード第5戦として行われ、五輪金メダリストのトビー・ロバーツ(英国)、ヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が男女の頂点に立った。日本勢は五輪銀メダリストの安楽宙斗が男子2位に入った。

男子2位に入った安楽

 安楽は予選、準決勝を単独首位で通過するも、決勝は2位で優勝には届かなかった。ロバーツが完登に近づく高度40をマークして首位に立った直後に登場した安楽は、長いレストを挟まず一定のペースで進んでいく。2位以上を確定させたが、高度35で右手がホールドから外れてしまい落下。悔しさを感じさせる表情を見せた。その後はロバーツと抱擁し健闘を称え合った。

互いを称え合った安楽とロバーツ

 決勝後、安楽は「まだまだ登りもガタガタしていた。準決勝のように迷うルートだと僕は強いが、決勝のように迷うところがなくて一手ずつこなしていくルートでは他の選手に及ばないところがある。改善点がさらにわかったので、早く練習に取り組みたい」と話した。日本男子は安楽の他に2人が決勝に進出し、小俣史温が4位、百合草碧皇が7位だった。

女子優勝のガンブレット

 女子はガンブレットが圧倒的な力を見せた。大歓声を受けて登った決勝は終盤で右足を滑らせてしまい、完登こそならなかったが、2位に6手差をつけて予選から続けていた首位を譲らなかった。五輪連覇を遂げた後に開かれた母国でのW杯で“凱旋優勝”を果たした。日本女子のファイナリスト入りはならず、準決勝で18位だった高尾知那が最高順位だった。

会場にはガンブレットを応援する多くの観客が集まった

<決勝リザルト>

[男子]
1位:トビー・ロバーツ(GBR)/40
2位:安楽 宙斗(JPN)/35
3位:サム・アベズー(FRA)/31+
4位:小俣 史温(JPN)/30+
5位:ヤニック・フローエ(GER)/30+
6位:マックス・ベルトン(FRA)/25+
7位:百合草 碧皇(JPN)/16
8位:イ・ドヒョン(KOR)/12+
―――――
10位:村下 善乙(JPN)※準決勝進出
12位:今泉 結太(JPN)※準決勝進出
16位:樋口 純裕(JPN)※準決勝進出
17位:田中 修太(JPN)※準決勝進出
18位:緒方 良行(JPN)※準決勝進出
20位:吉田 智音(JPN)※準決勝進出
25位:本間 大晴(JPN)※準決勝進出
41位:石津 元崇(JPN)

[女子]
1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/46+
2位:ジェシカ・ピルツ(AUT)/40+
3位:アニー・サンダース(USA)/39+
4位:オセアニア・マッケンジー(AUS)/38+
5位:ゼリア・アベズー(FRA)/37+
6位:エリン・マクニース(GBR)/34+
7位:マッテア・ポッチ(AUT)/32+
8位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/19+
―――――
18位:高尾 知那(JPN)※準決勝進出
23位:谷井 菜月(JPN)※準決勝進出
25位:小武 芽生(JPN)※準決勝進出
30位:小田 菜摘(JPN)
32位:竹内 亜衣(JPN)
40位:美谷島 ももか(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は前ラウンド、あるいは前々ラウンド順位の高い選手が上位

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編集部 / 写真 © Dimitris Tosidis/IFSC

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