表彰台に上がった(左から)小武芽生、森秋彩、小田菜摘

森秋彩、悔しさ残る大会5連覇 15歳小田は初出場で表彰台【リードジャパンカップ2024】

 スポーツクライミングのリードで競うリードジャパンカップ(佐賀県多久市・九州クライミングベースSAGA)の女子決勝が24日午後に行われ、パリ五輪代表に内定している20歳の森秋彩(あい)が大会5連覇を成し遂げた。

 女子決勝には森、小武芽生、小田菜摘、伊藤ふたば、高尾知那、谷井菜月、美谷島ももか、中村真緒の8人が進出した。まずは先頭の中村が前半パートのランジを成功させて観客を沸かせる。レストを細かく挟みながら終盤まで進み、最後は足が上がり切らず高度39で落下した。

女子ファイナリスト

 続く美谷島はダイナミックな一手が届かず36+。谷井はその一手前の35+に終わった。4番手の高尾は終盤の連続したデッドポイントを決めて中村と同じ高度39をマーク。続く伊藤は終盤に入っても安定したポジションを確保しながら上昇し、最後は足を滑らせてしまったが記録は高度40で暫定首位に立った。

大会初出場の15歳・小田が表彰台にたどり着いた

 6番手の小田は巧みな足技で高度を稼いでいく。ムーブを迷いかけたが左のヒールをかけて伊藤を上回る高度41に到達。直後に落下するも昨年のユース日本選手権と世界ユース選手権(いずれもユースB)で優勝した逸材が初出場での表彰台入りを確定させた。しかし若手に優勝は渡すまいと26歳の小武が小田の記録から一手伸ばしてすぐさま追い抜いた。

暫定首位に立った小武

 最後には予選、準決勝とすべて完登してきた森が登場。世界選手権女王は難なく完登に近づく。最終盤では右手、左手、右手と勢いよくデッドポイントを決めて会場を盛り上げると、最後は下半身を固定しながらトップホールドへ右手を繰り出す。しかし、その一手はかからず。悔しい表情を見せながら地上に降り立ち、優勝インタビューでも開口一番「悔しい」と口にした。表彰台の中央には5大会連続7度目のリードジャパンカップ制覇を果たした森が上がり、その両脇には過去最高順位タイの2位となった小武と15歳の小田が入った。

完登に迫る森

しかし最後の一手はかからなかった

<決勝リザルト>

1位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)/46+
2位:小武 芽生(エスエスケイフーズ)/42
3位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)/41
4位:伊藤 ふたば(デンソー岩手)/40
5位:高尾 知那(中京大学)/39
6位:中村 真緒(日新火災)/39
7位:美谷島 ももか(日本大学)/36+
8位:谷井 菜月(明治安田生命)/35+

※左から決勝順位、氏名、所属先、成績(高度)
※同高度の場合は準決勝順位の高い選手が上位

「リードジャパンカップ2024」大会特設サイト
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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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