ロバーツ、ベルトンが新たにパリ五輪内定 スポーツクライミングの五輪欧州大陸予選
スポーツクライミングのパリ五輪欧州大陸予選(ボルダー&リード種目)がフランス・ラヴァルで現地時間26~29日に行われ、男子はトビー・ロバーツ(英国)、女子はオリアーヌ・ベルトン(フランス)が制してパリ五輪代表に内定した。
26人が出場した男子予選はチェコのアダム・オンドラが首位発進。20人による準決勝では予選2位だったロバーツが2位のオンドラに52.1点の大差をつけてトップに立った。8人が挑んだ決勝は唯一3完登したサム・アベズー(フランス)が84.8点を獲得しボルダーラウンドの首位に。2完登したロバーツ、アルベルト・ヒネス・ロペス(スペイン)、メジディ・シャールック(フランス)、オンドラの4人が68~9点台で続いた。
雌雄を決するリードラウンドでは6番手のヒネス・ロペスがアベズーを抜き去り総合1位に浮上。7番手のオンドラはヒネス・ロペスと同じ高度40の64点にとどまったため、ヒネス・ロペスに0.8点及ばず、東京五輪金メダリストの五輪2大会連続出場が近づいた。しかし最後に登るロバーツがラウンド初の完登を果たし、100点を加えて合計169.8点に到達。133.7点だったヒネス・ロペスをかわして頂点に立ち、パリ五輪行きの切符を手にした。
一方、男子と同じく26人が登った女子予選は199.8点のベルトンが1位で通過する。他にも180点以上が5人と高得点の選手が上位に入った。準決勝もベルトンが得意のボルダーで1位、リードで2位に入り144.2点で首位をキープ。さらに決勝でもベルトンは躍動する。ボルダーで3つの一撃を決めるなどして全課題を完登、99.9点を手にすると、リードは3番目の成績で72点を追加し、合計171.9点で2位のスターシャ・ゲヨ(セルビア)を23.4点上回った。
先月行われたスピード種目の欧州大陸予選の男子ではバッサ・マウェムが五輪代表に内定しており、自国開催のフランス勢が欧州大陸予選で2つの枠を埋めた。次なるパリ五輪の大陸予選はアジアで、11月9~12日にインドネシアのジャカルタで開催される。日本は安楽宙斗、野中生萌らが出場を予定している。
CREDITS
文 編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC