杭州アジア大会のスポーツクライミング競技が3日スタート　男女とも金メダル最有力は日本勢

　中国の杭州を中心に開かれている杭州アジア大会のスポーツクライミング競技が3日から7日にかけて行われる。4年に1度のアジア大会は“アジア版オリンピック”とも呼ばれ、今大会は9月23日に開幕。スポーツクライミングは杭州市と同じ浙江省にある紹興市で実施され、スピード、スピードリレー、ボルダー＆リードの男女各3種目で金メダルを争う。

　実施競技として初採用された前回2018年のジャカルタ・パレンバン大会は3種目複合で女子の野口啓代が金、男子の楢崎智亜が銀、藤井快が銅と日本勢が3つのメダルを獲得した。今大会にはスピードに大政涼、林かりんの男女1人ずつ、ボルダー＆リードに安楽宙斗、楢崎明智、森秋彩、松藤藍夢の男女2人ずつが出場予定。スピードリレーに日本勢は出場しない。

　3日はスピードの予選、決勝が行われる。今年のスピードW杯国別ランク1、2位に入った中国、インドネシアという2つの強豪国が上位争いを演じることは間違いないだろう。自国民の大声援を受けることが予想される中国勢は男子世界ランク1位のウー・ペン、同3位のロン・ジンバオ、女子世界ランク5位のデン・ルイウン、同8位のニウ・ディーが出場する。インドネシアも4秒90の世界記録保持者ベドリック・レオナルド、女子世界ランク1位タイでパリ五輪代表に内定しているデサク・マデ・リタ・クスマ・デウィら世界トップクラスの選手を送り込む。日本は男子の大政涼が先月のW杯呉江大会で5秒07の日本新記録をマークするなどして今シーズン2度目の銅メダルを手にした。好調の大政が強敵を破り、表彰台に上がる可能性は十分に考えられる。女子日本記録保持者の林かりんも8月の世界ユース選手権で優勝するなど上位を狙える位置につける。

　5日からはスピード同様にパリ五輪実施種目であるボルダー＆リードがスタートする。ボルダー、リードそれぞれでW杯国別ランク1位に君臨する日本は男女の金メダル最有力候補。特に今年16歳でW杯デビューシーズンながら2種目とも年間優勝という快挙を果たした安楽と、ボルダー国内王者の楢崎が男子のワンツーフィニッシュを遂げる期待は高い。女子も世界選手権リード女王かつパリ五輪代表内定者の森秋彩が優勝に最も近い存在で、リードを苦手とする松藤も得意のボルダーでしっかりと得点を稼げればメダルが近づく。最大のライバルは韓国勢。男子はイ・ドヒョン、女子はソ・チェヒョンがボルダーあるいはリードのW杯上位常連という実績を持つ。ボルダー＆リードは5日の男女予選を経て、6日に男子の準決勝、決勝、7日に女子の準決勝、決勝を行う。

杭州アジア大会（第19回アジア競技大会）
スポーツクライミング競技

スケジュール

10月3日（火）
11:30 ～／スピード女子予選（12:30 ～）
12:10 ～／スピード男子予選（13:10 ～）
20:00 ～／スピード男女決勝（21:00 ～）
10月4日（水）
11:00 ～／スピードリレー男子予選（12:00 ～）
11:35 ～／スピードリレー女子予選（12:35 ～）
20:00 ～／スピードリレー男女決勝（21:00 ～）
10月5日（木）
09:00 ～／ボルダー＆リード男女予選（ボルダー）（10:00 ～）
13:50 ～／ボルダー＆リード男女予選（リード）（14:50 ～）
10月6日（金）
09:00 ～／ボルダー＆リード男子準決勝（ボルダー）（10:00 ～）
13:20 ～／ボルダー＆リード男子準決勝（リード）（14:20 ～）
18:35 ～／ボルダー＆リード男子決勝（ボルダー）（19:35 ～）
20:30 ～／ボルダー＆リード男子決勝（リード）（21:30 ～）
10月7日（土）
09:00 ～／ボルダー＆リード女子準決勝（ボルダー）（10:00 ～）
13:20 ～／ボルダー＆リード女子準決勝（リード）（14:20 ～）
18:35 ～／ボルダー＆リード女子決勝（ボルダー）（19:35 ～）
20:30 ～／ボルダー＆リード女子決勝（リード）（21:30 ～）