いよいよ女子決勝 森、野中のパリ五輪出場権獲得なるか
スイス・ベルンで開催中のIFSCクライミング世界選手権で、パリ五輪出場権のかかるボルダー&リード女子決勝がいよいよ11日(日本時間12日2時開始)に行われる。
決勝には9日に行われた準決勝の上位8人が進出。1位ヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)、2位森秋彩、3位オリアーヌ・ベルトン(フランス)、4位ブルック・ラバトゥ(米国)、5位野中生萌、6位ジェシカ・ピルツ(オーストリア)、7位アナスタシア・サンダース(米国)、8位キム・ジャイン(韓国)がファイナリストに名を連ねた。この中で表彰台に上がった3人が五輪の出場権を手にできる。
優勝候補筆頭は押しも押されぬ女王ガンブレット。準決勝のボルダー競技中に体を痛めた様子だったのが気がかりだが、両種目に強い普段通りの実力を発揮できれば3位以上は確実だろう。彼女に続くのは森か。世界選手権前のインタビューで「モットーとしている楽しむ気持ちを忘れずに、あまり気負い過ぎずに精一杯やりたい」と口にしており、今大会のリード単種目を制するなど結果もついてきている。準決勝でもリードでガンブレットを上回るポイントを獲得しており、ボルダーで好成績を収められれば一気に表彰台が近づく。ベルトン、ラバトゥ、野中にも表彰台に上がる実力が十二分にあるが、もちろん何が起こるかはわからず、全員に五輪内定のチャンスがある。
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各選手とも、得意ではない種目でいかにポイントを稼ぐかが重要となる。近年の大会結果を見ると、ボルダーとリードのいずれも高いレベルにあるのがガンブレットとラバトゥの2人で、ボルダーに強いのがベルトン、野中、サンダース、リードに強いのが森、ピルツ、キムだ。激戦必至の戦いを経てパリ五輪内定をつかむのは、果たして――。
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文 編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC