2位で決勝に進出した森

森秋彩2位、野中生萌5位でパリ五輪出場権かかる決勝へ【クライミング世界選手権2023】

 IFSCクライミング世界選手権(スイス・ベルン)は9日(日本時間10日)、ポストファイナンス・アリーナでボルダー&リード女子準決勝のリードを行い、パリ五輪出場権のかかる決勝に進む8人が決定した。日本勢は森秋彩が2位、野中生萌が5位でファイナリスト入りを果たした。

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 ボルダーを6位で終えていた森は20番手で登場。今大会のリード単種目を制した新女王は完登に迫る高度51で92ポイントを獲得した。最終21番手のヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)は47+で力尽き、森のリード1位が決まった。森は合計136.9ポイントで総合2位。1位は175ポイントのガンブレットだった。ボルダー4位だった野中は41+で6位タイの高度。合計108ポイントで総合5位につけた。

終盤を登る森。リード1位の高度をマークした

野中も決勝圏内をキープ

 その他のファイナリストはオリアーヌ・ベルトン(フランス)、ブルック・ラバトゥ(米国)、ジェシカ・ピルツ(オーストリア)、アナスタシア・サンダース(米国)、キム・ジャイン(韓国)で、日本と米国から2人ずつが名を連ねる格好に。キムはリード3位に入ったことでボルダー19位から一気にジャンプアップ。34歳のベテランが決勝圏内に食い込んだ一方で、サンダースは最年少16歳で最終決戦に臨む。決勝進出が有力視されたナタリア・グロスマン(米国)、ソ・チェヒョン(韓国)らは敗退した。決勝は11日(日本時間12日)に行われる。

 パリ五輪の実施種目ボルダー&リードは、ボルダーとリードの各成績に応じて与えられるポイントの合計点で順位を決める。1課題で争うリードは上部の40手がポイントの対象となり、10手ごとに1手あたりの獲得ポイントが1つ増える。ラスト10手は1手4ポイントとなり満点は100ポイント。+が付くと0.1ポイント加算される。今大会のボルダー&リードで決勝3位以内に入ればパリ五輪出場権が与えられる。

<リザルト>

1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)
 175pt(B 98.9pt/L 76.1pt)
2位:森 秋彩(JPN)
 136.9pt(B 44.9pt/L 92pt)
3位:オリアーヌ・ベルトン(FRA)
 133.5pt(B 79.4pt/L 54.1pt)
4位:ブルック・ラバトゥ(USA)
 122.1pt(B 54.1pt/L 68pt)
5位:野中 生萌(JPN)
 108pt(B 53.9pt/L 54.1pt)
6位:ジェシカ・ピルツ(AUT)
 98.5pt(B 44.4pt/L 54.1pt)
7位:アナスタシア・サンダース(USA)
 92.5pt(B 53.5pt/L 39pt)
8位:キム・ジャイン(KOR)
 91.1pt(B 19.1pt/L 72pt)
―――――
9位:ナタリア・グロスマン(USA)
 88.5pt(B 34.4pt/L 54.1pt)
10位:ソ・チェヒョン(KOR)
 86.4pt(B 29.3pt/L 57.1pt)
11位:マノン・イリ(FRA)
 82.3pt(B 28.2pt/L 54.1pt)
12位:モリー・トンプソン・スミス(GBR)
 78.7pt(B 24.6pt/L 54.1pt)
13位:エレーヌ・ジャニコ(FRA)
 73.6pt(B 19.6pt/L 54pt)
14位:ミア・クランプル(SLO)
 73.6pt(B 34.5pt/L 39.1pt)
15位:ゼリア・アベズー(FRA)
 73.3pt(B 34.3pt/L 39pt)
16位:オセアニア・マッケンジー(AUS)
 71pt(B 34.9pt/L 36.1pt)
17位:ヴィータ・ルーカン(SLO)
 65.5pt(B 29.4pt/L 36.1pt)
18位:アヤラ・ケレム(ISR)
 53.8pt(B 33.8pt/L 20pt)
19位:ソ・イェジュ(KOR)
 53pt(B 13.9pt/L 39.1pt)
20位:キーラ・コンディー(USA)
 45.5pt(B 33.4pt/L 12.1pt)
21位:ラウラ・ロゴラ(ITA)
 32.9pt(B 18.9pt/L 14pt)

※上段左から順位、氏名、所属国
※下段左から2種目の合計ポイント、各種目のポイント(B=ボルダー、L=リード)
※8位までが決勝に進出

大会スケジュールや出場日本人選手はこちらから

CREDITS

編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC

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