ジュニアを制した小倉紗奈(左)、田宮瑛人

ジュニアで田宮瑛人、小倉紗奈がユース初優勝【ボルダーユース日本選手権2023】

 スポーツクライミングの第9回ボルダーユース日本選手権決勝が11日、鳥取県立倉吉体育文化会館で行われ、最年長カテゴリーのジュニア(2004、05年生まれ)で田宮瑛人、小倉紗奈がユース初優勝を飾った。

 各カテゴリー男女同時進行で行われた決勝。前日の予選を2位通過していた田宮、小倉はいずれも5番手で登場する。第2課題を終え、田宮は2完登で2位、小倉は1完登で4位。最終第3課題はともに距離のあるゴール取りを失敗したものの、先に小倉が成功させる。着実に足場を安定させながら進み、再びトップホールドに迫ると、前回2トライ目での失敗を修正して飛びついた先のホールドをしっかりと手中に収めた。その直後には、残り2秒でポケットへのランジを見事に命中させた田宮も会場を沸かせた。暫定首位に立った2人はそのまま逃げ切ることに成功。ともに第3課題を唯一完登したことで逆転し、初の栄冠に輝いた。田宮は2位に入った関口準太の3連覇を阻止する形での優勝。過去のユース大会で何度も表彰台に上がるも頂点に届かなかった小倉は涙で金メダルを手にした。

ジュニア女子優勝の小倉

最終第3課題を完登する田宮

 2006、07年生まれのユースAでは、男子の寺川陽が初優勝、女子の村越佳歩がカテゴリーまたぎでの連覇を果たした。今年からユースAを戦う寺川は第1課題を1トライで沈め、1完登差で首位に立つとその後も完登を重ねて予選6位からの逆転優勝を遂げた。村越は第1、第3課題で一撃。2位・山真奈実とのアテンプト数対決を制した。

男子ユースA優勝の寺川

女子ユースA優勝の村越

 2008、09年生まれのユースBでは、男子で長森晴が先月行われたリードユース日本選手権との2冠を達成した。完登が記録されたのは第2課題のみで、長森は最も少ない3アテンプトで登り切った。同女子は第3課題でただ一人ゾーンを獲得し首位に浮上した松浦朱希が初優勝。予選6位、第2課題終了時4位からの逆転劇だった。

男子ユースB優勝の長森

女子ユースB優勝の松浦

 

<表彰台一覧>

女子ジュニア(2004、05年生まれ)

1位:小倉 紗奈(同志社大学)/2t3z 6 6
2位:竹内 亜衣(千葉市立千葉高校)/2t2z 4 2
3位:葛生 真白(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/2t2z 5 4

男子ジュニア(2004、05年生まれ)

1位:田宮 瑛人(東京都山岳連盟)/3t3z 12 8
2位:関口 準太(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/2t3z 6 7
3位:篠沢 諒(東京都山岳連盟)/2t3z 8 11

女子ユースA(2006、07年生まれ)

1位:村越 佳歩(茨城県山岳連盟)/3t3z 4 3
2位:山 真奈実(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/3t3z 5 4
3位:永嶋 美智華(静岡県立静岡西高校)/2t3z 4 4

男子ユースA(2006、07年生まれ)

1位:寺川 陽(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/3t3z 5 5
2位:杉本 侑翼(近畿大学工業高等専門学校)/2t3z 2 3
3位:加藤 頼斗(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/2t3z 2 4

女子ユースB(2008、09年生まれ)

1位:松浦 朱希(東京都山岳連盟)/2t3z 13 18
2位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)/2t2z 3 3
3位:小屋松 恋(横浜隼人高校)/2t2z 4 2

男子ユースB(2008、09年生まれ)

1位:長森 晴(所沢市立山口中学校)/1t2z 3 4
2位:笹原 蓉翠(東京都山岳連盟)/1t2z 4 13
3位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)/1t2z 6 5

※左から氏名、所属先、決勝成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

「第9回ボルダーユース日本選手権倉吉大会」特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

編集部 / 写真 窪田亮

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