女子表彰台=(左から)ソ・チェヒョン、ナタリア・グロスマン、スターシャ・ゲヨ

グロスマンが今季2勝目 年間ランク首位に浮上【ボルダーW杯2023第5戦 ブリクセン大会】

 クライミングW杯ボルダー第5戦の女子決勝がイタリア・ブリクセンで10日(日本時間11日)に行われ、全4課題を完登したナタリア・グロスマン(米国)が今季2勝目を挙げた。

 エルサルバドル、カンボジアから初のW杯出場者が誕生した今大会。ヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)、オリアーヌ・ベルトン(フランス)、ブルック・ラバトゥ(米国)、野中生萌の決勝常連組が不在となった中、9日の予選では松藤藍夢、中川瑠、関川愛音の日本勢3人が準決勝進出を決めた一方、第4戦で今季初の決勝に進んでいた伊藤ふたばは45位に終わり、ボルダーW杯での自己最低順位に沈んでしまう。10日(同11日)の準決勝では中川が自己最高7位に躍進するも、完登に要したアテンプト数で「1」及ばず、自身初のボルダーW杯決勝とはならなかった。

 日本勢が不在となった決勝は、準決勝1~6位の選手がそのままの順位でフィニッシュした。優勝はグロスマンで、上半身のパワーが要求される第2課題を颯爽と一撃し、第1課題から唯一の連続完登を決めると、第3課題ではコーディネーションムーブのスピードを緩めて7度目のゾーン取りに成功。そのまま登り切ると、最後は一撃で締めくくった。第4戦をスキップしていたグロスマンは第3戦からの2連勝で、年間ランキングでもベルトンを抜いて首位に浮上した。2位にはボルダーW杯初の表彰台となったソ・チェヒョン(韓国)、3位にはスターシャ・ゲヨ(セルビア)が入った。

第2課題で連続完登し首位に立ったグロスマン。そのまま1位を守り切り今季2勝目を挙げた

 男子の準決勝、決勝は11日(同11、12日)に行われる。日本勢は全5課題を完登しグループAを首位通過した安楽宙斗を筆頭に、楢崎明智、緒方良行、楢崎智亜、通谷律の5人が予選を通過している。

<決勝リザルト>

1位:ナタリア・グロスマン(USA)/4t4z 12 12
2位:ソ・チェヒョン(KOR)/3t4z 3 9
3位:スターシャ・ゲヨ(SRB)/3t4z 5 6
4位:アヤラ・ケレム(ISR)/3t4z 10 16
5位:オセアニア・マッケンジー(AUS)/2t3z 5 6
6位:ヨハンナ・ファーバー(AUT)/1t2z 4 14
――――――
7位:中川 瑠(JPN)※準決勝進出
11位:関川 愛音(JPN)※準決勝進出
19位:松藤 藍夢(JPN)※準決勝進出
39位:倉 菜々子(JPN)
41位:青柳 未愛(JPN)
45位:伊藤 ふたば(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

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編集部 / 写真 © Dimitris Tosidis/IFSC

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