表彰台に上がった(左から)アダム・オンドラ、イ・ドヒョン、メジディ・シャールック

イ・ドヒョンが初の1位、オンドラ2位 日本勢最高は4位の緒方【ボルダーW杯2023 第4戦プラハ大会】

 クライミングW杯のボルダー第4戦男子決勝がチェコ・プラハで3日(日本時間4日)に行われ、韓国の20歳イ・ドヒョンが全課題を完登し初の金メダルを獲得した。日本勢最高は緒方良行の4位で惜しくもメダルには届かなかった。

 2日の予選は17歳の通谷律がグループAで唯一全課題を完登して首位通過するなど日本勢5人が準決勝に進出するも、3日の準決勝では2位に入った緒方のみが決勝行きを許された。

今シーズン初の決勝に進んだ緒方

 およそ5000人の観客が集まったという決勝は、第1、第2課題を緒方を含む同じ5人が連続完登。だがスラブの第3課題、1番手のヤニック・フローエ(ドイツ)が初めて完登を逃すと、今シーズン初出場で自国開催での優勝を狙うアダム・オンドラが粒のように小さいゾーンホールドを巧みに攻略して3トライ目に登り切る。

数々の優勝を経験し、今年30歳を迎えたオンドラが自国のファンの前で決勝課題を全完登。銀メダルを手にした

 その後の3人が失敗し、オンドラが一歩抜け出すかと思われたが、なんと最終6番手のイがこの難関をフラッシュした。第4課題は難易度が下がり、全6人が一撃。この結果4完登でイとオンドラが並ぶも、3つの一撃を果たしたイが完登に要したアテンプト数で上回り、キャリア初のW杯優勝に輝いた。

見事3つの一撃でオンドラを抑えたイは昨季インスブルック大会での自己最高成績2位を更新した

 2位にはオンドラ、3位には第1戦、第2戦で優勝したメジディ・シャールック(フランス)が入った。2年連続でW杯年間優勝中の緒方はこれが今シーズン初の決勝となり、メダルが期待されたが、1完登及ばず4位に終わった。今大会の女子準決勝・決勝は現地時間4日(日本時間4、5日)に行われる予定で、伊藤ふたば、野中生萌、倉菜々子、青柳未愛が予選を突破している。

<決勝リザルト>

1位:イ・ドヒョン(KOR)/4t4z 5 5
2位:アダム・オンドラ(CZE)/4t4z 13 9
3位:メジディ・シャールック(FRA)/3t4z 3 6
4位:緒方 良行(JPN)/3t4z 5 5
5位:ヤニック・フローエ(GER)/3t3z 9 7
6位:ヤン・ルカ・ポッシュ(AUT)/1t3z 1 7
――――――
7位:安楽 宙斗(JPN)※準決勝進出
10位:楢崎 智亜(JPN)※準決勝進出
11位:通谷 律(JPN)※準決勝進出
17位:藤井 快(JPN)※準決勝進出
29位:佐野 大輝(JPN)
29位:百合草 碧皇(JPN)
35位:楢崎 明智(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

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編集部 / 写真 © Jan Virt/IFSC

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