ユースB・小田菜摘が唯一の完登で大会連覇【リードユース日本選手権2023】
スポーツクライミングの第11回リードユース日本選手権決勝が28日、富山県南砺市の桜ヶ池クライミングセンターで行われ、女子ユースBの小田菜摘が男女を通じて唯一の完登を果たし、前年に続く大会2連覇を達成した。
ジュニア、ユースA、ユースBの各カテゴリーで男女それぞれ同じルートが設けられた決勝で、最も若いカテゴリーのユースBで出場した15歳の小田がただ一人完登を記録した。前日の予選で2本のルートそれぞれで最高到達点をマークし首位通過した前回女王は、決勝ルートも順調に上昇する。ルーフに近い強傾斜の中を足が切れることなく安定して進むと、壁から壁へと移る「渡り」に成功。終盤には高い修正力も見せてトップホールドにたどり着き、笑顔で歓声に応えた。小田は2020年大会のユースC、2021年ユースフューチャーカップのユースCでも優勝しており、これでJMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)が主催する国内ユース主要大会リードで4年連続の頂点に輝いた。
女子のユースAでは望月萌叶、同ジュニアでは高尾知那、男子ユースBでは長森晴が大会初優勝を成し遂げた。同ユースAでは今年のリードジャパンカップを制した小俣史温が2位に7手差をつけて優勝。同ジュニアでは昨年と同じ顔ぶれが表彰台に並び、村下善乙が連覇を果たした。男子の最高記録は村下の47+で完登まであと2手に迫った。
<表彰台一覧>
女子ユースB(2008、09年生まれ)
1位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)/TOP
2位:麦島 心花(愛知県山岳連盟)/37+
3位:山根 嘉穂(茨城県山岳連盟)/37
女子ユースA(2006、07年生まれ)
1位:望月 萌叶(神奈川県山岳連盟)/43
2位:山 真奈実(三重県山岳・スポーツクライミング連盟)/42
3位:柿崎 咲羽(東京都山岳連盟)/41
女子ジュニア(2004、05年生まれ)
1位:高尾 知那(中京大学)/43
2位:葛生 真白(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/42+
3位:小倉 紗奈(奈良県山岳連盟)/40+
男子ユースB(2008、09年生まれ)
1位:長森 晴(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/38+
2位:濱田 琉誠(神奈川県山岳連盟)/38
3位:戸田 稜大(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/37
男子ユースA(2006、07年生まれ)
1位:小俣 史温(東京都山岳連盟)/45+
2位:石津 元崇(山口県山岳・スポーツクライミング連盟)/38+
3位:船木 陽(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/38+
男子ジュニア(2004、05年生まれ)
1位:村下 善乙(千葉県山岳・スポーツクライミング協会)/47+
2位:鈴木 音生(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)/45+
3位:関口 準太(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)/45+
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CREDITS
文 編集部 / 写真 JMSCA/アフロ