世界選手権出場を懸けた一戦　ボルダー＆リードジャパンカップが今週末に開催

　スポーツクライミングのボルダー＆リードジャパンカップが今週末の8、9日、鳥取県立倉吉体育文化会館／倉吉スポーツクライミングセンターで行われる。

　2024年パリ五輪フォーマットのボルダー＆リードで実施される今大会は、五輪出場に向けて重要な一戦となる。1、2位に入った選手は、五輪強化選手に内定し、パリ五輪の最初の選考大会、世界選手権（8月／スイス・ベルン）の出場権を確保できるためだ。世界選手権には、日本はボルダー、リード各種目に同じ男女5人ずつを派遣予定で、すでに楢崎明智がボルダー、リードの各ジャパンカップの成績によって1人目の内定者となっている。今大会ではその2、3人目を決める。

　出場予定選手には緒方良行、楢崎智亜、藤井快、野中生萌、伊藤ふたばら国内トップクラスが揃う。中でもリードで圧倒的な力を持つ森秋彩は昨年10月のW杯盛岡大会、同11月のコンバインドジャパンカップと、ボルダー＆リードで行われた大会で予選から決勝まですべてのラウンドで1位に立ち、パリ五輪フォーマットで負けなしを続けている。今大会でもその記録を伸ばすのか注目だ。また、森と伊藤はボルダー、リードの各ジャパンカップの成績によるボルダー＆リードポイントが同じで1位タイだったため、世界選手権の女子日本代表1人目は保留状態で、日本代表の安井博志ヘッドコーチによれば今大会で順位が上だったほうがパリ五輪強化Sランク、すなわち同代表1人目に内定するという。

　大会は8日に予選を行い、8位までが9日の決勝に進出。選手は各ラウンドでボルダー4課題、リード1課題の順に登り、各課題の成績に応じて与えられるポイントの合計で順位を競う。競技の模様は大会を主催するJMSCA（日本山岳・スポーツクライミング協会）のYouTubeチャンネルでライブ配信される。