ボルダリング世界ランキング1位の緒方良行

世界選手権での五輪代表権獲得へ 緒方、楢崎、藤井が新シーズン開幕に意欲

 スポーツクライミングの国内開幕戦となる「ボルダージャパンカップ2023」(以下BJC)の前日記者会見が3日、オンラインで開かれ、ボルダリング世界ランキング1位の緒方良行、同2位で前回大会優勝の楢崎智亜、同3位の藤井快が出席。いずれも今シーズンで最も重要な大会に五輪代表権の懸かる世界選手権を挙げた。以下、各選手の主な一問一答。

【緒方良行】
――2022シーズン終了からBJCに向けて意識的に取り組んできたことは?
「雰囲気だったりルートの傾向だったり、BJCは他の大会に比べて特徴的なイメージがあるので、より広い範囲で対応できるように練習してきた」

――IFSC枠を保有しているため今年のボルダリングW杯は出場が決まっており、日本代表権を争う立場ではないが、今回のBJCをどう位置付けているか?
「先ほど話したようにBJCは僕が苦手な要素が詰まっている。そこにどれくらい対応できるかで、今シーズンどれくらいの幅で戦えていけるのかが見えてくると思う。しっかりトレーニングの成果を発揮できれば」

――BJC、LJC、W杯と続く中で、今年は(五輪代表権の懸かる)8月の世界選手権が大きなターゲットになると思うが。
「今シーズンはとにかく五輪の出場権を獲得することが一番の目標。それぞれの大会で目標はあるが、とにかく世界選手権に出場して、五輪出場権を獲得することに集中して頑張りたい」

――今シーズンを戦う上で強化してきた部分、課題になるような動きやポイントは?
「動きに関して言うと、とにかく幅広く、どんな課題が出ても対応できるというのを最近はすごく意識している。あとは海外のルートセッターがどんなものを作っているのか、他のナショナルチームがどういう課題で練習しているのかをSNSで見ていると今年の大会の課題傾向が何となくわかってきたりするので、そのイメージをしながら練習している」

【楢崎智亜】

――2022シーズン終了からBJCに向けて意識的に取り組んできたことは?
「BJCに向けてという感じではなく、昨シーズンよりもさらに一段階強くなった状態で今シーズンに挑みたいと思っていたので、少しでも嫌な動きがあればそこをつぶして、さらに強みを生かしていけるようにトレーニングしてきた」

――IFSC枠を持っている中で今回のBJCをどう位置付けているか?
「自分の弱点や良かったポイントを見直してこの冬にトレーニングしてきた。そこの確認が一番。いい大会にしたいと思っている」

――BJC、LJC、W杯と続く中で、8月の世界選手権が大きなターゲットになると思うが。
「今シーズンの一番の目標は世界選手権で優勝すること。そこに向けて今大会やW杯で少しずつ成長していき、世界選手権に挑みたい」

――今シーズンを戦う上で強化してきた部分、課題になるような動きやポイントは?
「少しでも嫌な動きがあればそこをつぶして、あとはできた動きでも精度をさらに上げていって、自分のものにしていくということをひたすらやっている。あとはコンバインドが(ボルダリングとリードの)2種目になり1つ1つの種目の比重が上がったので、今シーズンはボルダリングだけじゃなくリードでも順位を稼いでいきたい」

【藤井快】

――2022シーズン終了からBJCに向けて意識的に取り組んできたことは?
「BJCに向けて練習してきたわけではないが、昨シーズンできなかったことをできるようにするところをまずは大事にトレーニングしてきた。あとはリード」

――IFSC枠を持っている中で今回のBJCをどう位置付けているか?
「“BJCが大事”だと思わないようにしていたが、先の大会、先の大会と考えているとしんどくなっていたので、目の前の大会を頑張りたいという気持ちで、今はBJC、LJCとしっかり頑張りたいと思っている」

――BJC、LJC、W杯と続く中で、8月の世界選手権が大きなターゲットになると思うが。
「世界選手権の出場権を取ることがまず第一に大切。そこから先は、やれることをやって優勝したい」

――今シーズンを戦う上で強化してきた部分、課題になるような動きやポイントは?
「身体の(動きの)癖を直していくことに時間かかっていて、いまだにできていないところもある。今年は身体の使い方や、楢崎選手が得意としているような“運動のタイミング”を今は意識している」

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