楢崎「最後まで戦い抜けた」【クライミングW杯盛岡大会】
21日に行われたクライミングW杯盛岡大会の男子決勝。2024年パリ五輪で採用されるコンバインド(ボルダリング&リードの2種目複合)の暫定ルールで行われた一戦は楢崎智亜が制し、緒方良行、藤井快も表彰台に上がった。以下、決勝後の選手たちのコメント。
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楢崎智亜(優勝)
「素直にうれしい。キツいラウンドだったので最後まで戦い抜いて優勝できてよかった。フィジカル要素の高いボルダリングの2課題目でアテンプトを抑えられたことが優勝に繋がった。(2種目複合について)ルートセット次第でかなり変わるルールだと思う。例えばボルダリングがすごく難しくリードが簡単であれば、リードでポイントを稼いだ選手が勝ちやすくなる。両種目とも世界トップクラスにいないと勝てない。ボルダリングは1回の失敗で0.1ポイント減点だが(もう少し減点されたほうが)1回のアテンプトの重みが出て、少ない回数で考えて登るボルダリングの良さが生きてくるのかなとも感じた」
緒方良行(2位)
「優勝を目標にしてきたので悔しいが、リードで挽回して2位に上がれたことに関してはうれしい。(2種目複合について)課題に左右されてしまう。今大会は予選だとリードのほうが稼ぎやすく、準決勝だとボルダリングで稼いでおかないと決勝に進出できなかった。自分は両種目ともまだ得意不得意に差があるので、苦手をしっかり強化してどんな課題が出てもどんな状況でも確実に優勝できるような選手になりたい」
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藤井快(3位)
「2日間に単種目のW杯をまとめてやるような感じでとても疲れた。ワンツーの2人がいつも自分の前に立ちはだかってくるので(笑)、パリ五輪に向けて自分を磨きその2人に勝てるよう頑張りたい。(2種目複合について)ボルダリングはハードな予選、割と完登できる準決勝、完登こそ少なかったがまだ登りやすい決勝という感じで、点数は稼ぎやすいのかなと思いつつ、でも難しいと稼げないので難しいところ。本当に課題次第だなという印象。(2人のお子さんと奥さんの前で大会に出場するのは初めてと聞いたが)準決勝から来ると聞いていたので、予選は順位をめちゃめちゃ気にしていた。ダサいところは見せたくないという違う緊張感があった(笑)」
本間大晴(6位)
「ボルダリングとリードのどちらかに偏ってしまうと安定した成績が取れないと強く痛感した。リードは最終面での一手一手に重みがあり、ボルダリングで低い順位でも挽回できるチャンスはある。ボルダリングに苦手意識があった中で予選、準決勝で上位選手に食らいつけたり良い登りができたりしたのは大きな収穫。以前はリード7、ボルダー3の練習割合だったが今は反対になっている。(今年はW杯年間2位など好成績を収めたが)W杯自体が久しぶりで成績が出ないことも続いていた中でここまでの結果が出るとは思っていなかった。みんなに実力を証明できたのかなと思っている」
川又玲瑛(7位)
「体力的にキツかったが最後まで戦えて楽しかった。ボルダリングは難しく完登数を伸ばせずで、リードは実力通りだった。単種目だけ強い選手では勝てないので両方ともトップクラスになれるよう強化していきたい。とにかく上の3人が強い。でもそこに食い込める可能性も感じた。まずは来年のボルダリングとリードのジャパンカップで代表権を得ることを目標に、またトレーニングを頑張っていきたい」
CREDITS
取材・文 編集部 / 写真 窪田亮