フォトセッションに収まる(左から)藤井快、伊藤ふたば、野口啓代

W杯盛岡大会を前に藤井、伊藤が意気込み 野口は日本勢による優勝争いを予想

 今月20~22日に予定されているクライミングW杯盛岡大会を直前に控えた18日、都内で開催記者会見が行われ、日本代表として出場する藤井快、伊藤ふたば、東京五輪銅メダリストの野口啓代らが出席した。

 盛岡大会女子決勝のパブリックビューイングが開かれる「RAYARD MIYASHITA PARK」(東京都渋谷区)の2F吹き抜け広場に集まった登壇者たち。16日まで行われていたアジア選手権(韓国・ソウル)から帰国したばかりという藤井と伊藤は、W杯の自国開催について「コンバインド(2種目複合)初のW杯が日本で行われるのでとてもうれしいし、この大会をきっかけにパリ五輪への想いを高めていきたい」(藤井)、「地元・盛岡で国際大会が開催されること、そこに自分が出場できるのはすごくうれしい。心強いし、クライミングの魅力が伝わるような登りをしたい」(伊藤)と意欲を語り、いずれも「表彰台を目指したい」とした。

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 2024年パリ五輪の実施種目であるコンバインドは、ボルダリングとリードの合計ポイントで順位を決める。アジア選手権でそのコンバインドを戦い、準優勝した藤井は「順位のかけ算だった前回のコンバインド(3種目複合)と違い、今回はポイント(の足し算)。ボルダリングなら完登数で、リードなら高度に応じてポイントを得る形なので、『必ずポイントを取らなくてはいけない』というかなり緊張感のあるラウンドになる」とコメント。銅メダルを手にした伊藤もうなずき、「リードは下部でミスできないという緊張感がすごかった」とより強いプレッシャーにさらされる難しさがあると話した。

 競技引退で大会を応援する立場となった野口は、最大の見どころに「パリ五輪のフォーマットを生で観られること」を挙げると、「アジア選手権はリードの選手が有利と感じたが、盛岡ではリード上部のポイント配分が変わると聞いている。それによってボルダリングの選手が上位に行くのか、リードの選手が上位に行くのか。とても興味深い」と個人的な注目ポイントも述べ、「(最終的には)なるべくフェアなルールになってほしい」と願いを口にした。

 野口が「出場選手を見るに、男女とも日本人選手の優勝争いになってくるはず」と予想した通り、自国開催のW杯で多くの日本人選手が躍動する姿に期待したい。

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取材・写真・文 編集部

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