ジュニア女子リードで2連覇を遂げた久米乃ノ華(中央)と銀メダルの谷井菜月(右)

久米、安楽、村下がリード金 日本はメダル計19個を獲得【クライミング世界ユース選手権2022】

 クライミング世界ユース選手権(米国・ダラス)のリード種目の各カテゴリー決勝が現地時間30、31日に行われ、ジュニア女子で久米乃ノ華、ユースA男子で安楽宙斗が連覇を達成。ジュニア男子でも村下善乙が頂点に立ち、日本勢が3つの金メダルを獲得した。

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 まずは30日に行われた最年長カテゴリーのジュニア(2003、04年生まれ)男女決勝で、日本人選手が2つの金メダルを手にした。前回大会に続くジュニア女子の連覇を遂げたのが18歳の久米。予選を2位で通過すると、準決勝は唯一の完登を記録。決勝もトップホールドに迫る高度40+で他選手を上回った。W杯の決勝常連である谷井菜月も予選1位、準決勝2位、決勝2位と終始安定した順位で銀メダルに輝いた。

ジュニア男子では村下(中央)が金、関口準太(右)が銀で表彰台に上がった

 一方の男子では村下が初優勝。ゴール下へのムーブで力尽きるも、高度44+で決勝を制し、今大会でのボルダリング銀を超える成績をマークした。他にも日本勢3人が決勝に進み、関口準太が2位、上村悠樹が4位、鷹見真洋が7位に入った。同日のユースA(2005、06年生まれ)女子決勝では日本勢の表彰台はならなかったものの、竹内亜衣が6位でフィニッシュ。竹内は今大会でボルダリング、スピード、リードの3種目に出場し、そのすべてで決勝に進出した。

 31日のユースB(2007、08年生まれ)決勝には男子に石原凛空、山田航大、女子に村越佳歩、関川愛音が駒を進め、石原が2位、村越が3位でメダルを獲得。村越はボルダリングに続く表彰台となった。さらに同日のユースA男子決勝には安楽、通谷律、猪鼻碧人、小俣史温の日本勢4人全員が進出。ファイナリストの半分を日本人選手が占めた戦いは高度38+に達した安楽がカウントバックで制し、前回大会のユースB優勝に続く連覇となった。3位には猪鼻が入り、国際大会初出場初メダルに輝いている。

メダルを手にした安楽(中央)と猪鼻(左)。安楽はカテゴリーをまたいでの大会2連覇となった

 これで2022年の世界ユース選手権は全日程が終了。若き日本代表は3種目の男女各カテゴリーすべてで決勝をいずれかの選手が戦い(スピードは決勝トーナメント)、最終的に金5個、銀7個、銅7個で合計19個のメダルを獲得。3種目で用意された全54個のメダルのうち約3分の1を占め、国別メダル獲得数でも金3個、合計7個でいずれも2位のフランスを大きく引き離した。

<リード 日本勢結果>

▼ジュニア男子
1位:村下 善乙(法政大学)※決勝進出
2位:関口 準太(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)※決勝進出
4位:上村 悠樹(東京都立上野高等学校)※決勝進出
7位:鷹見 真洋(東京都山岳連盟)※決勝進出

▼ジュニア女子
1位:久米 乃ノ華(日本大学)※決勝進出
2位:谷井 菜月(明治安田生命)※決勝進出
18位:野部 七海(埼玉県立熊谷工業高等学校)
19位:葛生 真白(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)

▼ユースA男子
1位:安楽 宙斗(千葉県立八千代高等学校)※決勝進出
3位:猪鼻 碧人(聖望学園高等学校)※決勝進出
4位:通谷 律(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)※決勝進出
5位:小俣 史温(東京都山岳連盟)※決勝進出

▼ユースA女子
6位:竹内 亜衣(千葉市立千葉高等学校)※決勝進出
9位:永嶋 美智華(静岡県山岳・スポーツクライミング連盟)
10位:抜井 美緒(奈良県立香芝高等学校)

▼ユースB男子
2位:石原 凛空(東京都山岳連盟)※決勝進出
5位:山田 航大(埼玉県立久喜北陽高等学校)※決勝進出
10位:寺川 陽(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)

▼ユースB女子
3位:村越 佳歩(茨城県山岳連盟)※決勝進出
5位:関川 愛音(八戸市立湊中学校)※決勝進出
17位:小田 菜摘(大阪府山岳連盟)

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編集部 / 写真 IFSC

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