女子金メダルに輝いた野中生萌

野中生萌がボルダリングで金! 日本男女4人全員が表彰台【ワールドゲームズ2022】

 米国・バーミングハムで開催中の第11回ワールドゲームズで15日(日本時間16日)、スポーツクライミングのボルダリング男女決勝が行われ、女子で日本の野中生萌が金、中村真緒が銅メダルを獲得。男子でも藤井快が2位、緒方良行が3位となり、この種目に出場した日本勢全員が表彰台に上がった。

 女子の予選は中村が首位、野中が3位タイで通過。6人による決勝に進むと、第1課題で要所のマントルをうまく返した野中はソフィア・ヨコヤマ(スイス)とともに完登を記録。アテンプト数の少なかった野中が首位でスタートする。

 第2課題はスローパーのゾーンを獲得した後の一手に多くの選手が苦しみ完登者ゼロ。一転して5人が完登した第3課題は野中がダイナミックに攻略して優勝に近づいた。野中は完登すれば優勝の最終課題で、1度は失敗したものの2回目のトライで修正。巧みにムーブを組み立て、余力を残した様子で登り切った。優勝を本命視された中で勝ち切る強さを見せた野中に続き、中村もこの課題を一撃。第3課題終了時4位からの逆転で銅メダルを獲得した。後半2課題で追い上げた中村は満面の笑みでシニア国際大会初の表彰台入りを果たした。

女子表彰台=(左から)カーチャ・デベベッチ、野中、中村

 一方の男子では昨年の世界選手権王者・藤井が予選1位、2年連続W杯年間王者の緒方が5位で決勝に進出。しかし第1課題、ゾーン獲得後にうまく体勢をつくれなかった緒方は6位、最終トライで登り切ったものの4アテンプトを要した藤井は4位と出遅れた。

 今ラウンドは先頭を登るベルギーのニコラス・コリンが絶好調で、第1課題を一撃すると、第2、第3課題は2トライで攻略し、最終課題は再び一撃。今季W杯で年間53位だった24歳が勝負所で高い技術を発揮し、そのまま頂点に立った。

 日本勢2人は第1課題以降、いずれも2アテンプト以内の完登でコリンを追いかけたが、第1課題のスコアが影響して頂点には届かず。それでも藤井が2位、緒方が3位に入り、“第二のオリンピック”と呼ばれるワールドゲームズでボルダリング大国の意地を見せた。

男子表彰台=(左から)藤井、コリン、緒方

<決勝リザルト>

[女子]
1位:野中 生萌(JPN)/3t4z 6 7
2位:カーチャ・デベベッチ(SLO)/2t4z 3 5
3位:中村 真緒(JPN)/2t4z 5 7
4位:ソフィア・ヨコヤマ(SUI)/2t4z 8 6
5位:カイリー・カレン(USA)/1t4z 2 7
6位:アヤラ・ケレム(ISR)/1t4z 4 10

[男子]
1位:ニコラス・コリン(BEL)/4t4z 6 4
2位:藤井 快(JPN)/4t4z 8 5
3位:緒方 良行(JPN)/3t4z 4 5
4位:ニコライ・ウズニック(AUT)/3t4z 5 5
5位:アンゼ・ぺハルク(SLO)/3t4z 6 6
6位:ニムロッド・マーカス(ISR)/3t4z 8 6

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

CREDITS

編集部 / 写真 JMSCA

※当サイト内の記事・テキスト・写真・画像等の無断転載・無断使用を禁じます。

back to top