2週連続で日本新、世界新が誕生【スピードW杯2022第5戦 シャモニー大会】

 クライミングW杯のスピード第5戦シャモニー大会(フランス)が現地時間8、9日に行われ、大政涼、キロマル・カティビン(インドネシア)が前週に続いて日本新、世界新をマークした。

 それぞれの新記録は8日の予選(日本時間9日)で誕生した。大政は予選1本目に5.67秒のタイムで前回ヴィラール大会で計測した5.61秒に迫ると、2本目で5.58秒の日本最速をマーク。順位も15位で自身初のW杯決勝トーナメントに進出した。同じくヴィラール大会で5.04秒の世界新を樹立していたキロマルは、流れるようなムーブで予選2本目に5.00秒を叩き出し、今年に入り5度目となる世界記録更新を果たした。

 9日(日本時間10日)に行われた対人戦の決勝トーナメントでは大政、キロマルともに初戦で敗退。大政は16位、キロマルは9位に終わり、キロマルの夢の4秒台突入は次戦以降に持ち越しとなった。優勝は中国のロン・ジンバオ。準決勝を5.05秒で制するなど5秒台前半を連発し、W杯で初の頂点に輝いた。

 女子でも中国勢が優勝。デン・ルイウンが世界記録(6.53秒)に迫る6.55秒のパフォーマンスをビッグファイナルで見せ、W杯2連勝を決めた。日本勢は林かりんの19位が最高で、予選通過はならなかった。

男子表彰台=(左から)エリク・ノヤ・カルドーナ、ロン・ジンバオ、アスパル・アスパル

女子表彰台=(左から)アレクサンドラ・カルッカ、デン・ルイウン、デサク・マデ・リタ・クスマ・デウィ

大政涼コメント
「先週に続き、2週連続で日本記録を更新することができて、とてもうれしく思います。決勝では各国のトップレベルの選手から学ぶものがたくさんあり、自分自身まだまだ成長を感じることができました。記録はもちろん、もっと上位に入れるように頑張ります!」

<リザルト>

[男子]
1位:ロン・ジンバオ(CHN)/5.11秒
2位:エリク・ノヤ・カルドーナ(ESP)/5.49秒
3位:アスパル・アスパル(INA)/5.53秒
4位:ベドリック・レオナルド(INA)/6.59秒
――――――
16位:大政 涼(JPN)/5.80秒 ※決勝T進出
27位:藤野 柊斗(JPN)/5.91秒
37位:池田 雄大(JPN)/6.06秒
44位:三田 歩夢(JPN)/6.18秒
60位:安川 潤(JPN)/7.50秒

[女子]
1位:デン・ルイウン(CHN)/6.55秒
2位:アレクサンドラ・カルッカ(POL)/6.64秒
3位:デサク・マデ・リタ・クスマ・デウィ(INA)/6.82秒
4位:ラジア・サルサビラ(INA)/6.90秒
――――――
19位:林 かりん(JPN)/7.92秒
23位:竹内 亜衣(JPN)/8.13秒
26位:林 奈津美(JPN)/8.20秒
27位:河上 史佳(JPN)/8.27秒

※左から氏名、所属国、成績
※成績は、1・2位はビッグファイナル(優勝決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録
※大政涼の成績は決勝トーナメントの記録

CREDITS

編集部 / 写真 © LenaDrapella / IFSC

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