本間大晴が初優勝! 女子はガンブレットが唯一の完登で2連勝【リードW杯2022第2戦 ヴィラール大会】

 クライミングW杯リード第2戦の男女決勝が2日(日本時間3日)、スイス・ヴィラールで行われ、男子で日本の本間大晴がW杯初優勝を飾った。女子はヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が2勝目を挙げ、W杯通算50個目のメダルを獲得した。

 男子は吉田智音、百合草碧皇、本間大晴が2大会連続で、緒方良行がW杯では2017年呉江大会以来となる決勝進出を遂げ、ファイナリスト8人の半分を日本勢が占めた。日本のトップバッターは2番手の本間。今年のリード国内王者はスタートからのランジ、その後に続く細かい持ち手のホールドを難なく対処し、着実にムーブを重ねていくと、苦しい表情を見せた30手付近からさらに高度を伸ばし終盤の36+でフィニッシュした。

決勝ルートを登る本間。W杯表彰台は2019年10月の廈門大会で2位に入って以来2度目

 後続の選手たちは腕にかかる負荷に耐え切れず、中盤で落下。開幕戦で優勝した7番手のコリン・ダフィーは34、同3位だった8番手のジェシー・グルーパー(いずれも米国)は34+に終わり、本間のうれしいW杯初優勝が決まった。優勝インタビューで本間は「最後まで自分を信じることを意識した。決勝前に応援のメッセージを受け取って(気持ちを)再加熱させることができた」とコメントした。2位はグルーバー、3位はダフィーで、それぞれ2戦連続での表彰台。吉田は5位、緒方は6位、前回2位の百合草は8位だった。

 女子ではガンブレットが開幕2連勝。完登者が現れず、最後の競技者として登場したガンブレットは時折笑みを見せながらテンポ良く高度を上げていく。ラスト2つのムーブはダイナミックに仕留め、トップホールドを手中に収めた。会心のガッツポーズを繰り返したガンブレットはリードW杯通算20勝目に到達。ボルダリングも合わせるとW杯通算50個目のメダルとなった。日本勢では中川瑠と谷井菜月が決勝を戦い、いずれも距離の遠いランジパートを攻略できず記録は17+。準決勝で上位だった中川は7位、谷井は8位で競技を終えた。

唯一完登を記録したガンブレット。W杯通算50個目のメダルを手にした

女子表彰台=(左から)ブルック・ラバトゥ、ガンブレット、ナタリア・グロスマン

<決勝リザルト>

[男子]
1位:本間 大晴(JPN)/36+
2位:ジェシー・グルーパー(USA)/34+
3位:コリン・ダフィー(USA)/34
4位:ヤニック・フローエ(GER)/33
5位:吉田 智音(JPN)/27+
6位:緒方 良行(JPN)/26+
7位:メジディ・シャールック(FRA)/19+
8位:百合草 碧皇(JPN)/18+
――――――
17位:藤井 快(JPN)※準決勝進出
20位:樋口 純裕(JPN)※準決勝進出

[女子]
1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/TOP
2位:ブルック・ラバトゥ(USA)/37+
3位:ナタリア・グロスマン(USA)/35+
4位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/31+
5位:マノン・イリ(FRA)/28+
6位:ソ・チェヒョン(KOR)/17+
7位:中川 瑠(JPN)/17+
8位:谷井 菜月(JPN)/17+
――――――
10位:小武 芽生(JPN)※準決勝進出
23位:柿崎 未羽(JPN)※準決勝進出
24位:大田 理裟(JPN)※準決勝進出
29位:伊藤 ふたば(JPN)
50位:阿部 桃子(JPN)

※左から順位、氏名、所属国、決勝成績(高度)
※同高度の場合は準決勝順位の高い選手が上位

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編集部 / 写真 © Lena Drapella/IFSC

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