表彰台に上がった(左から)池田雄大、大政涼、北見宗和

男子は大政涼が初優勝 予選で日本記録に迫る5秒台を計測【スピードジャパンカップ2022】

 スポーツクライミングの第4回スピードジャパンカップが6日午後、京都府亀岡市の「サンガスタジアム by KYOCERA グラビティリサーチ」で行われ、男子は池田雄大との“5秒台対決”に勝利した19歳の大政涼が初のシニア大会優勝を遂げた。

 予選には午前のユース日本選手権(以下SYC)を終えた選手などを含む16人が出場。まず第1回大会王者の池田が5.94秒、5.86秒と、公式記録としては日本人2人目となる5秒台を2回の試技それぞれでマーク。さらに最終競技者の大政が自己新の5.79秒を計測し、こちらも5秒台到達者の仲間入り。楢崎智亜の持つ5.72秒の日本記録に迫る好タイムで首位に立った。

大政は楢崎智亜の日本記録5.72秒に迫るタイムで予選を首位通過した

 決勝トーナメントには予選を終えた16人がそのまま進出。前回2位の竹田が1回戦で敗れる波乱が起こるなど見応えあるレースが続き、ベスト4には大政、池田、北見宗和の昨季日本代表組が駒を進め、残り1枠にはSYCのユースA王者・三田歩夢が入った。大政が北見に、池田が三田に勝利して、優勝決定戦は予選でともに5秒台を計測していた2人の激突となった。

予選1、2位の対決となったビッグファイナル

 最終決戦は大政がやや先行。中盤で池田の動きが一時的に止まってしまい大政の優位は鮮明となるが、ゴール目前の最終ムーブでスリップ。あきらめず追い上げていた池田にチャンスが訪れるも、大政と同じパートで同じく踏み外してしまい、最後は大政に軍配が上がった。

大政は普段はリード8割、ボルダリング1割、スピード1割の割合で練習しているという。その中で5秒台到達、優勝を果たしたのだから驚きだ

 普段の練習はリードがメインだという大政は、直近の1週間にこの大会会場で登り込んだことでスピードの感覚を取り戻したといい、その抜群のセンスでシニア大会初優勝を飾った。熱戦を演じた池田は2位となり、3位の座にはスモールファイナルで自己新をマークした北見が入った。

<決勝リザルト>

1位:大政 涼(松山大学)/6.68秒
2位:池田 雄大(無所属)/9.19秒
3位:北見 宗和(無所属)/6.17秒
4位:三田 歩夢(船橋市立船橋高等学校)/7.61秒

※左から氏名、所属先、成績
※1・2位はビッグファイナル(1位決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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