クライミング世界選手権モスクワ大会が本日開幕!
オリンピックデビューを果たしたばかりのスポーツクライミングが、2年に1度行われる世界最高峰の戦いを迎える。ロシア・モスクワで世界選手権が現地時間16日に開幕する。
スピード、ボルダリング、リードそれぞれで王者を決め、複合種目は実施しない今大会。日本はボルダリングとリードに計13名の選手を派遣する。東京五輪代表からは楢崎智亜がメンバー入りした。楢崎はパリ五輪で確実に結果を残すため、スピードへの取り組みを断念。ボルダリングとリードに注力し、前回優勝のボルダリングでは大会3度目の王座を狙う。男子では楢崎以外にも、今シーズンのW杯インスブルック大会で楢崎とともに日本勢初ボルダリング表彰台独占を果たした緒方良行、藤井快など精鋭がそろう。女子では16歳の小池はながシニア日本代表デビューをこの世界選手権で迎える。世界ユースでメダル獲得経験のある逸材がどこまで上位に食い込めるのか注目だ。
初日の16日にはスピードの予選、決勝が行われる。男子は強豪のインドネシア勢が不在で、ロシアクライミング連盟の所属選手たちを中心に優勝争いを繰り広げる可能性が高い。女子は東京五輪で世界新記録をマークしたアレクサンドラ・ミロスラフ(ポーランド)に連覇の期待が懸かる。
17日~19日はボルダリング。前回女子優勝で東京五輪金メダリストのヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)は今大会のエントリーを見送っている。競技から引退した野口啓代、五輪銀メダリスト・野中生萌の姿もなく、女子はW杯年間ランキングで現在首位のナタリア・グロスマン(米国)が最も頂点に近い存在だ。男子は有力選手のアダム・オンドラ(チェコ)がこちらもエントリーしておらず、日本勢がメダル争いを牽引しそうだ。
大会は20日、21日のリードで締めくくられる。ガンブレット不在の女子はグロスマンに加え、ソ・チェヒョン(韓国)、ラウラ・ロゴラ(イタリア)などボルダリング以上に強豪がひしめいている。男子はこの種目を最も得意とする五輪金メダリスト、アルベルト・ヒネス・ロペス(スペイン)がおらず、オンドラやアレクサンダー・メゴス(ドイツ)もいない今大会に限ると、東京五輪のリードで唯一完登したヤコブ・シューベルト(オーストリア)の一強と言える。イタリアのステファノ・ギソルフィらがその対抗馬か。
クライミング世界選手権2021 モスクワ大会
スケジュール
9月16日(木)
12:15 ~ 14:15/スピード男女予選(18:15 ~ 20:15)
20:00 ~ /スピード男女決勝(17日 02:00 ~ )※ライブ配信
9月17日(金)
10:00 ~ /ボルダリング女子予選(16:00 ~ )
16:30 ~ 21:30/ボルダリング男子予選(22:30 ~ 18日 03:30)
9月18日(土)
10:00 ~ 12:10/ボルダリング女子準決勝(16:00 ~ 18:10)※ライブ配信
18:00 ~ 20:00/ボルダリング女子決勝(19日 00:00 ~ 02:00)※ライブ配信
9月19日(日)
10:00 ~ 12:10/ボルダリング男子準決勝(16:00 ~ 18:10)※ライブ配信
18:00 ~ 20:00/ボルダリング男子決勝(20日 00:00 ~ 02:00)※ライブ配信
9月20日(月)
10:00 ~ 20:40/リード男女予選(16:00 ~ 21日 02:40)
9月21日(火)
10:00 ~ /リード男女準決勝(16:00 ~ )※ライブ配信
20:00 ~ 21:00/リード男子決勝(22日 02:00 ~ )※ライブ配信
21:00 ~ 22:00/リード女子決勝(22日 03:00 ~ )※ライブ配信
※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください
※()内は日本時間
※ライブ中継は国際スポーツクライミング連盟/公式YouTubeチャンネルで配信予定
日本代表 出場予定選手
[男子]
楢崎 智亜(TEAM au)/B・L
藤井 快(TEAM au)/B・L
緒方 良行(ホリプロ)/B・L
高田 知尭(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/B・L
天笠 颯太(日本大学)/B
今泉 結太(茨城県山岳連盟)/B
吉田 智音(奈良県立青翔高等学校)/L
[女子]
谷井 菜月(橿原学院高等学校)/B・L
中川 瑠(金蘭会高等学校)/B・L
伊藤 ふたば(TEAM au)/B・L
小池 はな(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/B・L
中村 真緒(青山学院大学)/B
阿部 桃子(相模女子大学)/L
※左から氏名、所属先、出場予定種目
※種目はB=ボルダリング、L=リード
CREDITS
文 編集部 / 写真 © 2021 Lena Drapella/IFSC