ユースB男子スピードで銅メダルを獲得した杉本侑翼

杉本侑翼が銅メダル 日本勢のスピード表彰台は大会史上初【クライミング世界ユース選手権2021】[大会最終目]

 クライミング世界ユース選手権(ロシア・ヴォロネジ)は現地時間30日、大会最終日を迎え、ユースB男子スピードで杉本侑翼(ゆうすけ)が3位入賞を果たした。同選手権のスピード種目で日本人選手によるメダル獲得は史上初。

 今年3月のユース日本選手権王者である杉本は予選で7.06秒をマークし、5位で決勝トーナメントに進出。その初戦を公式大会での自己新となる6.82秒で勝利すると、続くレースでは6.67秒とさらにタイムを縮めてベスト4に駒を進めた。

 ビッグファイナル行きを懸けた一戦でもミスなく進み、ユースB日本記録(6.58秒)に迫る6.62秒でフィニッシュしたが相手選手には及ばず。金メダルへの道は途絶えたが、3位決定戦では終盤までロシア人選手をリードし、互いにスリップしたものの杉本が先着した。雄たけびを上げ、3位を確実なものとした15歳が、世界ユース選手権で2001年から始まったスピード種目において日本勢初のメダル獲得という快挙を達成した。

 一方のユースB女子スピードでも、日本勢の河上史佳が健闘を見せる。自身の持つユースB女子日本記録(9.44秒)を更新する9.09秒で予選を4位通過し、決勝トーナメント初戦にも勝利してベスト8に進出。その後敗れたが、タイム順で5位に入賞した。

 ボルダリング、リードに比べると、スピードの実力は強豪国に及ばない日本だが、最年少カテゴリーの2人が好成績を収めた。

ユースB男子スピード表彰台。右が杉本侑翼

ユースB女子スピードで5位に入賞した河上史佳(左)

<決勝リザルト>

【ユースB男子】
1位:キリル・コルドモフ(RUS)/7.06秒
2位:サミュエル・ワトソン(USA)/FALL
3位:杉本 侑翼(JPN)/7.98秒
4位:ウラジスラフ・イワノフ(RUS)/FALL

【ユースB女子】
1位:ダリア・マルチニアク(POL)/8.43秒
2位:フランチェスカ・マチュエラ(ITA)/10.04秒
3位:ジュリー・フリッチュ(GER)/9.54秒
4位:ポリーナ・フェドロワ(RUS)/12.90秒
5位:河上 史佳(JPN)/9.11秒

※左から氏名、所属国、成績
※成績は、1・2位はビッグファイナル(優勝決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

CREDITS

編集部 / 写真 JMSCA

back to top