【東京五輪】スポーツクライミングの勢力図［女子ボルダリング編］

　東京2020オリンピックの追加競技として五輪で初実施されるスポーツクライミングは、スピード、ボルダリング、リードの3種目を1人の選手がこなし、各順位をかけ算した値の小ささを競う「複合」でメダルを争う。

　本記事では、第2種目として行われるボルダリングの女子勢力図を、2018年以降のW杯、世界選手権における平均順位を用いて紹介する。ぜひ8月3日からの観戦に役立ててほしい。

東京五輪出場選手：ボルダリング平均順位［女子］

【1】ヤンヤ・ガンブレット（SLO）／1.1位
【2】野口啓代（JPN）／3.4位
【3】野中生萌（JPN）／3.6位
【4】ショウナ・コクシー（GBR）／9.0位
【5】ペトラ・クリングラー（SUI）／10.6位
【6】ジェシカ・ピルツ（AUT）／11.4位
【7】ソ・チェヒョン（KOR）／13.0位
【8】アランナ・イップ（CAN）／14.5位
【9】キーラ・コンディー（USA）／18.3位
【10】ミア・クランプル（SLO）／20.5位
【11】ブルック・ラバトゥ（USA）／22.4位
【12】ジュリア・シャヌルディ（FRA）／23.9位
【13】オセアニア・マッケンジー（AUS）／25.6位
【14】ヴィクトリア・メシコワ（ROC）／30.2位
【15】ラウラ・ロゴラ（ITA）／30.3位
【16】アヌーク・ジョベール（FRA）／47.3位
【17】ソン・イーリン（CHN）／58.5位
【18】アレクサンドラ・ミロスラフ（POL）／73.3位
【19】ユリア・カプリナ（ROC）／75.0位
【－】エリン・ステルケンブルク（RSA）／－位

※左から氏名、国名・所属、平均順位（2018年以降のW杯＆世界選手権）
※W杯&世界選手権のボルダリング単種目では予選上位20名が準決勝に進出、準決勝上位6名が決勝に進出する
※エリン・ステルケンブルクは2018年以降のW杯＆世界選手権の出場実績なし

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　ボルダリングで頭一つ抜けているのがヤンヤ・ガンブレット（スロベニア）である。2019年にW杯全6戦で優勝する史上初の快挙を成し遂げるなど、平均順位は驚異の1.1位。野口の3.4位、野中の3.6位も十分すぎる数字だが、卓越したボディバランスと高い修正力で同年の91課題中85課題を完登した。この3強に16、17年のW杯年間女王ショウナ・コクシー（イギリス）、16年の世界選手権を制したペトラ・クリングラー（スイス）、今シーズン好調のブルック・ラバトゥ（アメラカ）らを加えた上位争いが予想される。

　今大会で競技生活に幕を閉じる野口とコクシーの、長年戦いの場としてきたボルダリングでの最後の雄姿にも注目したい。

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