W杯のスピード種目で日本人初の表彰台入りを果たした野中生萌。日本クライミング界の歴史にその名を刻んだ

野中生萌が日本人初表彰台の快挙! 男子も安川が6位入賞/スピードW杯2021第1戦 ソルトレイクシティ大会

 クライミングW杯2021のスピード第1戦が現地時間28日、米国・ソルトレイクシティで行われ、野中生萌が3位に入り銅メダルを獲得した。スピードでは他国に後れを取っている日本にとって、メダル獲得は初の快挙。男子でも17歳の安川潤が日本男子初の決勝進出を果たした。

 およそ1年半ぶりとなったスピードW杯には、日本から野中、野口啓代、楢崎智亜、原田海の東京五輪代表組に加え、北見宗和、安川が出場。予選で野中が11位となり自身2度目、野口が15位で初の決勝進出を決めると、初出場の安川も12位で日本男子初の決勝進出となった。一方で5.72秒の日本記録を持つ楢崎はまさかのフライングを犯し、最下位に終わった。

 予選上位16名による決勝ラウンドでは、日本男女が快進撃を見せる。野口は初戦で敗れたが、野中が接戦を制して日本人初のベスト8に進むと、安川も自己ベストを更新する6.18秒で相手に競り勝ち、8位以内を確定させる。

 野中は続く一戦で8.20秒の日本新記録を計測。対戦にも勝利し、ベスト4入りとなった。野中に続きたい安川は、ベスト4をかけた一戦で元世界選手権王者のマルチン・ジンスキ(ポーランド)と相対する。ミスなく進み6.23秒でフィニッシュしたが、ベテランには及ばず。だがタイム順で6位フィニッシュとなり、デビュー戦にして日本男子のW杯最高成績を手にした。

野中生萌が女子日本新記録をマーク。

決勝トーナメント初戦に勝利し、日本男子初のベスト8入りを果たした安川潤。(写真:Andy Bao/Getty Images)

 勝てば2位以上が決まる準決勝で敗れた野中は、3位決定戦でスピードを得意とするパトリシア・フージャック(ポーランド)と対戦。中盤までリードを許すも、その後に相手がミスを犯した隙に逆転。そのままゴールパッドを叩き、銅メダルを手中に収めた。

 優勝を決めるビッグファイナルでは、女子は世界選手権2連覇中で東京五輪代表のアレクサンドラ・ミロスラフ(ポーランド)が勝利。予選で4年ぶりに世界記録を塗り替える5.25秒をマークしたキロマル・カティビンとベドリック・レオナルドによるインドネシア勢対決となった男子ビッグファイナルでは、猛然とゴールまで突き進んだベドリックが5.20秒でさらに世界記録を更新。W杯初優勝を遂げた。ロシアや中国などの強豪国が未参加となった中で、1大会で2度も世界記録を塗り替えたインドネシア勢が絶大な存在感を示した。

女子表彰台=(左から)エマ・ハント、アレクサンドラ・ミロスラフ、野中生萌。

<決勝リザルト>

[女子]
1位:アレクサンドラ・ミロスラフ(POL)/7.38秒
2位:エマ・ハント(USA)/7.53秒
3位:野中 生萌(JPN)/8.95秒
4位:パトリシア・フージャック(POL)/10.40秒
――――――
13位:野口 啓代(JPN)/10.20秒 ※決勝T進出

[男子]
1位:ベドリック・レオナルド(INA)/5.20秒 ※世界新
2位:キロマル・カティビン(INA)/FALL
3位:マルチン・ジンスキ(POL)/5.84秒
4位:ジョン・ブラスラー(USA)/6.89秒
――――――
6位:安川 潤(JPN)/6.23秒 ※決勝T進出
34位:原田 海(JPN)/7.89秒
35位:北見 宗和(JPN)/8.06秒
38位:楢崎 智亜(JPN)/FS

※左から氏名、所属国、成績
※成績は、1・2位はビッグファイナル(優勝決定戦)、3・4位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

ソルトレイクシティ大会 IFSC特設ページ(リザルト詳細などはこちらから)

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編集部 / 写真 JMSCA

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