女子表彰台=(左から)野口啓代、森秋彩、中川瑠

森秋彩、驚異の粘りで大会2連覇達成 リードジャパンカップ2021【女子決勝】

 スポーツクライミングの第34回リードジャパンカップ決勝(印西市松山下公園総合体育館=千葉県)が28日に行われ、女子は森秋彩が大会2連覇を達成した。

 決勝には森、谷井菜月、田嶋あいか、野口啓代、阿部桃子、平野夏海、柿崎未羽、中川瑠が進出。すると先頭の中川がいきなりの好成績。後続の柿崎、平野、阿部が達せなかった高度36+をマークする。

準決勝8位から自身初の国内シニア表彰台にたどり着いた中川。

東京五輪で競技から引退する野口啓代。最後のリードジャパンカップは準優勝に終わった。

 しかし5番手の野口が強傾斜にある高度32~34の難解なポジショニングを読み解いて中川の記録に並ぶと、さらに一手伸ばし37+で暫定首位に浮上した。続く田嶋、谷井は同箇所の攻略に時間をかけてしまい、体力を消耗して田嶋33+、谷井34+で競技を終える。

 最後に準決勝首位の森が登場。森は高度34に到達してからポジションの調整に時間がかかってしまう。一度クライムダウンしてから体勢を立て直すなどし、このパートだけで要した時間は1分以上。持久力に長けた森でも限界かと思われたが、ついにムーブを見定めて突破すると、TOPホールドまであと3手に迫る39まで高度を更新。最後は6分間の競技時間が終了して完登こそならなかったが、驚異的な粘りで観客を沸かせ、1月のボルダリングジャパンカップに続く今季2冠を達成した。2位には野口、3位には国内シニア大会初表彰台となる中川が入っている。

※一部内容を修正しました。

森秋彩が大会2連覇、今季2冠を果たした。

<決勝リザルト>

1位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)/39
2位:野口 啓代(TEAM au)/37+
3位:中川 瑠(金蘭会高等学校)/36+
4位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)/34+ ※準決勝2位
5位:阿部 桃子(相模女子大学高等部)/34+ ※準決勝5位
6位:田嶋 あいか(慶應義塾大学)/33+ ※準決勝3位
7位:柿崎 未羽(東京都山岳連盟)/33+ ※準決勝7位
8位:平野 夏海(国士舘高等学校)/14+

※左から氏名、所属先、成績(高度)
※同高度の場合は準決勝成績の高い選手が上位

「第34回リードジャパンカップ」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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