森秋彩「私が優勝していいのかな?」 ボルダリングジャパンカップ2021【決勝後コメント】

 1月30日・31日に行われた第16回ボルダリングジャパンカップ(駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場=東京都世田谷区)は、女子は森秋彩が自身初、男子は藤井快が3年ぶり4度目の戴冠となった。以下、決勝後の取材に応じた選手たちのコメント一覧。

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森秋彩(女子優勝)
「優勝するなんて思っていなかったので、まだ信じられない。決勝進出がギリギリで、あとは楽しもうという感じだった。(優勝の嬉しさが表情に出ていなかったように見えたが)『私が優勝していいのかな?』『先輩方に申し訳ないな』と思った。表情には出ていないかもしれないけど、気持ちはすごく嬉しかった。ランジやコーディネーションといった苦手は予選でも準決勝でもできなかったので、改善点もたくさん見つかった。決勝は運よく自分の得意課題が多く出たので、それが優勝できた理由かなと思う。3課題目は足場がツルツルしていたが、スラブは好きだし得意で普段から沢山やっていたので、足への信頼感があり滑らない自信があった。(第4課題は一気にゴール取りしたが)今まで思い切り行くべき課題をゆっくり行こうとして失敗したことが多かった。今回は最初から思い切り行こうと決めていた。過去の教訓を生かせたと思う。今回は優勝したが、結果が全てだとは思っていないし、総合力だと野口さん、野中さん、伊藤さんのほうが上だと思っている。先輩方の力強い登りを目指していきたい」


野中生萌(女子2位)
「予選、準決勝と全て登れていたので決勝も登りたかったが、それが叶わずとても残念。3課題目はスタートからずっと嫌な感じだった。ムーブの可能性がたくさんあり、さらにバランスが求められる課題で、時間も使う。その中でこなしていくのが難しかった。ただ、フィジカル的な強度では準決勝の2課題目が一番難しかったが、他の選手が苦戦している課題をスムーズに取れた部分で成長を感じられた。今までやってきたことは間違っていないと思えたので、引き続きトレーニングを頑張っていきたい」


伊藤ふたば(女子3位)
「決勝は反省点ばかり。純粋に悔しいという思い。動きにくくて苦手だった2課題目を登れず、そこで崩れてしまい、4課題目まで引きずってしまった。(野口)啓代ちゃんが決勝にいないのはすごく寂しくて、変な感じはあったが、内容が悪かったのはもちろん自分自身に原因がある。これからも自分ができなかったことをできるようにしていきたい」


中村真緒(女子4位)
「2年前は準決勝で得意な緩傾斜が多く、課題に助けられたまぐれの決勝進出という感じだったが、今回はしっかりと苦手な課題にも対応して決勝進出できたので成長を感じられた。決勝でも2年前は『楽しむ』だけだったが、今回は『楽しみながらも決めに行く』ことを心がけて競技ができたのでよかったと思う。最後の課題ではちょっとした諦めの気持ちがあったと思うので、そこが反省点。今後はW杯が開催されれば、決勝進出という結果を残すことと、一昨年よりも成長した自分がどれだけ通用するのかを知りたいし、昨年のように国内大会のみになってしまっても、そこでの表彰台を狙いたい。また1年かけて成長して、来年のジャパンカップこそ表彰台に乗りたい」


谷井菜月(女子5位)
「今回は予選、準決勝と調子がよく、決勝に進出することができた。決勝の舞台で登れて嬉しい。今後は国際大会が開催されれば、世界の舞台で思いっきり登りたい」


石井未来(女子6位)
「今はクライミングジムで少しスタッフをしているが、コンペや練習を優先させてもらっている。今大会は準決勝進出を目標にしていた。いつもギリギリで(予選を)通過することができず、通過できた時はとても嬉しかった。準決勝は予選5課題目が登れなかった時にダメかもしれないと思っていたので、とにかく楽しもうという気持ちだった。決勝にまさか行けると思っておらず自分でも驚きだった。貴重な経験ができて嬉しい。予選から決勝までを通して対応できない課題があったので、今後はそこを修正していきたい」


藤井快(男子優勝)
「決勝は課題が自分に合っていて、全て一撃できるような感触があり登りやすかった。昨年から大会が行われるかわからない状況で、出る大会全てで勝とうと今年は思っていた。まずそれができてよかったと思う。膝に痛みはあるが、感触はそこまでひどくない。(優勝を決めた)4課題目は登れば勝てる可能性は相当高かったので集中していたが、紙一重な感じで、いつ落ちてもおかしくないと思いながらトライしていた。(完登時の心境は)『登れてよかったぁ』という気持ちが大きい。この競技は人と勝負するものではなく、他人がどんなに登っても自分に反映される要素は一つもない。決勝前に掲げていた全完登という目標を達成できたという嬉しさがあった」


楢崎智亜(男子2位)
「決勝はパワフルな課題が多く、どれも気が抜けなかった。各課題に登り方の選択肢がたくさんあり、どれを選ぶかですごく迷った。(最終課題前に藤井の優勝が決まったが)優勝を狙っていたので残念な部分はあったが、最終課題は上部パートがあまり得意な動きではなかったので、そこを登って自信をつけたいと思って挑んだ。(新しくコーチを付けたことでの収穫は)決勝3課題目のゴール取りでモジモジして上手くいかず、以前だとポーンと手を出してしまったのを我慢できたところ。感触はよく、このままトレーニングを続けていけばもっと強くなる感じがある」


天笠颯太(男子4位)
「決勝に行くことができて素直に嬉しかった。昨年は予選落ちで悔しい思いをしたので、今年はなんとしてでも決勝に行くという気持ちで挑んだ。決勝では順位を落としてしまったが、準決勝1位通過は大きな自信につながった。初めての決勝は力不足を痛感し、自分にはまだまだ足りないものだらけだと感じさせられた。でも自分らしいクライミングができたのはよかったと思う。来年もこの舞台で戦うために1年間またトレーニングに励んでいきたいし、次こそは表彰台の一番上に立ちたい。W杯に参戦することができたら、日本代表として世界で戦えるクライマーになりたい」


石松大晟(男子5位)
「大会自体が1年ぶりで、予選は感覚が掴めずに苦戦した。予選後に動画を見返して一度整理したおかげで、準決勝はイメージ通りに体が動き今の自分の力をフルに出せたと思う。決勝は体力がもたず何もできなかったが、久しぶりに決勝で登れて気持ちよかった。今年はW杯が開催されるかわからないが、いつでも全力を出せるように準備していきたい」


原田海(男子6位)
「準決勝は予選の反省点を生かして集中したトライができた。100点の登りだったと思っている。自分の中で何回トライすると決めていたので、そこが良かったと思う。決勝に進めるとは思っておらず、準決勝で出し切ってしまった部分もあり、決勝は疲労困憊の状態だった。五輪に向けて、体力面からリードまで、全てを鍛えていきたい」

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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