自身初のボルダリングジャパンカップ女王に輝いた森秋彩

森秋彩が大会初優勝! ボルダリングジャパンカップ2021【女子決勝】

 31日午後、第16回ボルダリングジャパンカップの女子決勝が駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京都世田谷区)で行われ、4課題全てを攻略した17歳の森秋彩(あい)が大会初優勝を遂げた。

 野口啓代不在で迎えた中、森秋彩、谷井菜月、石井未来、中村真緒、伊藤ふたば、野中生萌の競技順で始まった女子決勝は、森の完登で幕を開ける。すると伊藤がコーディネーションムーブを卓越したボディバランスで決め、1トライで完登し首位発進となった。

第1課題に挑む伊藤ふたば。

 第2課題は130度の強傾斜壁。ここでも森が得意のヒールフックなどで難関を登り切る。伊藤もそれに続くかと思われたが、初手に手こずってしまう。ゾーンにも届かなかった伊藤を尻目に、準決勝1位通過の野中はキャンパシングと足技でポジションの入れ替えをスムーズにこなすと、終盤の強度にも耐えてTOPホールドへ。会心の一撃で首位に浮上した。

第2課題を完登した野中生萌。

 第3課題は森が足場の不安定さを感じさせない巧みなバランス感覚で緩傾斜課題をクリア。すると残りの5名が未完登に終わったため、今度はただ1人の3完登となった森が首位に。2位以下に1完登以上の差をつけて、大きなアドバンテージを得ることに成功した。

第3課題、得意の緩傾斜を攻略する森秋彩。

 目まぐるしく首位が入れ替わるファイナルラウンド。最終第4課題で完登すれば優勝の森は、ゾーンから立ち上がって掴むゴール取りを綺麗に決めて一撃。準決勝6位からの逆転で、自身初のBJC制覇を決めた。

 2位には第3課題で予選からの連続完登が途絶えたものの、その強さで魅了した野中、3位には前回女王の伊藤が入った。以下、中村4位、谷井5位、ジャパンツアー通過勢で唯一ファイナルに出場した石井が6位で続いた。

<決勝リザルト>

1位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)/4t4z 13 13
2位:野中 生萌(XFLAG)/2t4z 3 11
3位:伊藤 ふたば(TEAM au)/1t3z 1 8
4位:中村 真緒(青山学院大学)/1t3z 5 4
5位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)/1t2z 2 4
6位:石井 未来(愛知県山岳連盟)/0t1z 0 1

※左から氏名、所属先、成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

「第16回ボルダリングジャパンカップ」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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