圧倒的な強さで首位に立った野中生萌

野中生萌、圧倒的強さで首位発進 コンバインドジャパンカップ2020【女子予選】

 第3回コンバインドジャパンカップの女子予選が26日、石鎚クライミングパークSAIJO(愛媛・西条)で行われ、野中生萌がスピード、ボルダリングで1位、リードで3位につける圧倒的な強さを見せつけて首位に立ち、大会2連覇に向けて会心のスタートを切った。

 第1種目スピードは野中の独壇場となった。1本目に8.46秒、2本目に8.40秒と安定して好タイムを計測し、唯一の8秒台で1位発進を決める。

野中がスピード女子日本記録の8.32秒に迫るタイムを連発。

滝口萌はスピード3位、ボルダリング3位で総合4位となり、明日の決勝に進出した。

 続くボルダリングは、序盤は滝口萌のみが完登する展開に。16人中14人が競技を終えた段階で、滝口が3完登4ゾーンで1位につけた。すると15番手の森秋彩が誰も登れなかった第3課題を得意のヒールフックなどを駆使して初登。最終16番手の野中も軽々と1トライで仕留め、1位の座を射程圏内に捉える。森は最終課題もフラッシュして、全4完登し3課題を初見で攻略。それを上回ったのが野中で、森を完登に要したアテンプト数1差でかわし、2種目連続での1位となった。

 最終種目のリードは、13人が競技を終えて高度35+の栗田湖有が暫定首位。しかし14番手で昨季リードW杯年間3位の谷井菜月が高い持久力で完登すると、続く森は途中1分以上ムーブに迷う場面もあったが、消耗しているそぶりを見せずにTOPまで到達した。

 最後に登場した野中は高度37+と2人に次ぐ成績を残し、総合成績では2位以下に大差をつける3ポイントで1位。総合2位には谷井、3位には森が入り、スピードでも3位と健闘していた滝口が同4位で続いている。決勝は明日、13時15分から開始される。

リードで完登した谷井菜月。総合2位で予選を突破した。

森秋彩はスピード下位からボルダリング、リードで追い上げて総合3位。

<予選リザルト>

1位:野中 生萌(XFLAG)
 3ポイント(S 1位/B 1位/L 3位)
2位:谷井 菜月(橿原学院高等学校)
 40ポイント(S 8位/B 5位/L 1位)
3位:森 秋彩(茨城県山岳連盟)
 60ポイント(S 15位/B 2位/L 2位)
4位:滝口 萌(福島県山岳連盟)
 99ポイント(S 3位/B 3位/L 11位)
5位:倉 菜々子(愛知県山岳連盟)
 112ポイント(S 2位/B 7位/L 8位)
6位:青柳 未愛(東京都立府中東高等学校)
 250ポイント(S 5位/B 10位/L 5位)
7位:菊地 咲希(日新火災)
 336ポイント(S 6位/B 8位/L 7位)
8位:中村 真緒(青山学院大学)
 360ポイント(S 4位/B 6位/L 15位)
――――――
9位:栗田 湖有(新潟県山岳協会)
 540ポイント(S 9位/B 15位/L 4位)
10位:平野 夏海(国士舘高等学校)
 768ポイント(S 12位/B 4位/L 16位)
11位:中川 瑠(金蘭会高等学校)
 891ポイント(S 11位/B 9位/L 9位)
12位:柿崎 未羽(東京都山岳連盟)
 1056ポイント(S 16位/B 11位/L 6位)
13位:樋口 結花(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)
 1344ポイント(S 7位/B 16位/L 12位)
14位:高田 こころ(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)
 1560ポイント(S 13位/B 12位/L 10位)
15位:美谷島 ももか(東京都山岳連盟)
 1690ポイント(S 10位/B 13位/L 13位)
16位:大田 理裟(山口県山岳・スポーツクライミング連盟)
 2744ポイント(S 14位/B 14位/L 14位)

※上位8名が決勝に進出
※上段左から順位、氏名、所属
※下段左から各種目順位の値を掛け合わせた総合ポイント、各種目順位(S=スピード、B=ボルダリング、L=リード)

「第3回コンバインドジャパンカップ」大会特設サイト
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CREDITS

編集部 / 写真 窪田亮

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