男子表彰台=(左から)楢崎明智、高田知尭、樋口純裕

高田知尭が大会2冠の快挙達成!【Top of the Top 2020】<男子リード決勝>

 2020年のスポーツクライミング日本代表選手たちで争われる特別大会「Top of the Top 2020」(石鎚クライミングパークSAIJO=愛媛県西条市)の男子リード決勝が1日午後に行われ、昨日のボルダリングで優勝していた高田知尭がただ一人の完登を果たし、今大会2冠を達成した。

 10人が進出した男子決勝は、2番手に楢崎智亜が登場。先頭・小西桂の高度27+を抜いて31に達するも、レストを挟もうとした瞬間に右足のトウフックが滑ってしまい、最後まで力を出し切れないまま競技を終えてしまう。

半分の5人を終え、一時首位に立った樋口純裕。3位でフィニッシュし国内大会では2016年の日本選手権優勝以来となる表彰台に上がった。

 その直後、3番手の北江優弥が大健闘。ふだんはボルダリングを得意とし、今年もボルダリング日本代表に選出されたため今大会に出場した北江だが、着実にムーブを重ねて最高高度を更新する32+をマークした。すると、百合草碧皇、杉本怜は及ばなかったものの、後続の村下善乙、樋口純裕、緒方良行、楢崎明智が北江と同じ高度32+となり、楢崎明智が準決勝順位へのカウントバックで首位に立った。

準決勝2位だった7番手・楢崎明智が首位となって最終競技者の高田知尭を迎える。

 最後に競技するのは、予選を首位通過し2冠への可能性を高めていた高田。昨日のボルダリング王者は的確にムーブを起こしていくと、32+も突破して会場にいる選手や関係者などから大歓声が沸き起こる。そのままTOPホールドも手中に収めて、最終競技者が唯一の完登で締めくくる最高の幕切れに。さらにトップ選手のみが集まった今大会で2冠の快挙となった。2位には楢崎明智、3位には樋口が入り、5人が同高度で並んだ混戦をそれぞれカウントバック、クライミングタイムの差で制して表彰台に上がっている。

高田が高度32+を超えた瞬間、会場からはこの日一番の歓声が上がった。

<リザルト>

1位:高田 知尭(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)/TOP
2位:楢崎 明智(TEAM au)/32+ ※準決勝2位
3位:樋口 純裕(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)/32+ ※準決勝3位/記録3分33秒
4位:緒方 良行(-)/32+ ※準決勝3位/記録4分14秒
5位:北江 優弥(東京都山岳連盟)/32+ ※準決勝7位
5位:村下 善乙(千葉県立柏南高等学校)/32+ ※準決勝7位
7位:楢崎 智亜(TEAM au)/31
8位:百合草 碧皇(埼玉県山岳・スポーツクライミング協会)/28+
9位:小西 桂(慶應義塾大学)/27+
10位:杉本 怜(マイナビ)/25+

※左から氏名、所属先、成績

「Top of the Top 2020」大会特設サイト
大会公式掲示板(競技順・成績速報などはこちらから)

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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