例年、中国では複数の国際大会が開催されている。昨年にもW杯呉江大会(写真)や重慶大会などが開催された

国際スポーツクライミング連盟が新型肺炎で支援。中国での国際大会は延期・中止の可能性も

 世界的な拡散が懸念されている新型コロナウイルスに対して、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)が声明を発表。中国のスポーツクライミング競技を統括する中国登山協会(CMA)と中国国内全てのスポーツクライミングコミュニティに支援を行うとともに、今後開催が予定されている国際大会の延期や中止の可能性についても言及した。

 IFSCは声明で、支援の一環としてCMAへ1万枚のマスクを寄贈するとともに、各国の競技統括団体と連携し、中国のスポーツクライミングコミュニティを含めた多くの中国国民に支援の輪を拡げるよう働きかけている、とアナウンス。

 また、4・5月に開催が予定されているW杯呉江大会、W杯重慶大会、アジア選手権重慶大会の延期、開催地変更、中止も示唆。アジア選手権は東京五輪の選考大会に数えられており、変更が生じた場合は五輪を目指す選手たちにも何らかの影響が出ると考えられる。なお、すでに他競技ではゴルフや陸上、バドミントンなどで一部大会の延期、中止が発表されている。

 IFSCのマルコ会長は「コロナウイルスの流行により直接的、または間接的に苦しんでいる人に対して、早期の回復を願っている。私たちは(国際競技連盟として)大会実施に大きな責務があることを理解しており、またアジア選手権が東京五輪選考大会であることも尊重しているが、関係する全ての人の健康リスクも回避しなくてはならない」とコメントした。

 IFSCは、2月11日に開かれる理事会で今後についてさらなる議論を行うとしている。

CREDITS

編集部 / 写真 IFSC/Eddie Fowke

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