藤井快がアジア選手権リード種目の3連覇を成し遂げた。(写真は世界選手権2019より)

藤井快が3連覇を達成。2夜連続の日本男子表彰台独占/アジア選手権2019【リード男子&ボルダリング女子】

 9日、インドネシア・ボゴールで開催中のクライミングアジア選手権2019はリード男子、ボルダリング女子の決勝を行い、リードで藤井快が大会3連覇を達成した。2位には田中修太、3位には本間大晴が入った。ボルダリングでも倉菜々子が2位となり、前日のリードに続く銀メダルを獲得した。

 ボルダリングに続き、出場した日本人男子全員が準決勝に駒を進めたリード。なかでもこの種目で大会2連覇中の藤井のパフォーマンスが際立った。

 藤井は予選の2ルート、準決勝といずれも単独首位の成績で決勝に進出し、そのファイナルでは6番手の田中が最後まで登りきったことで優勝には同じ完登が条件となったが、プレッシャーをはねのけて見事にTOPまで到達。前ラウンドの成績が加味されて藤井の3連覇が決まった。2位に田中、3位に本間となり、前日のボルダリングに続き日本男子が表彰台独占を果たした。

 ボルダリング女子では、決勝に倉と高田こころの日本勢2名が進出。第1課題は韓国のソ・チェヒョンと倉のみが完登すると、第2課題はともに一撃。優勝争いは完登に要したアテンプト数の差でソが一歩先を行く展開となった。

 逆転したい倉だったが、第3課題はゾーンなし、第4課題はゾーン止まりで、惜しくも2種目連続の銀メダルに終わった。金メダルに輝いたソは、リードに続く全ラウンド1位での完全優勝である。

 同日にはスピードの男女決勝も実施。先日のチャイナオープンで女子ジュニア日本記録を更新したばかりの倉が、さらに記録を塗り替える9.278秒を予選でマーク。決勝トーナメントの初戦も勝利し、最終的に6位入賞となった。日本男子最高は19位の緒方良行だった。

 そして、この大会で新たな世界記録が誕生した。好タイムを連発していたインドネシア男子のレオナルド・べドリックが優勝を決めるビッグファイナルで5.406秒を計測。それまでの世界記録(5.480秒)保持者レザー・アリプアシェナ(イラン)の前で快挙を達成した。女子はイコマ・ヌロが制し、男女表彰台6名中、5名が地元・インドネシア勢となった。

<リード男子決勝>

1位:藤井 快/TOP ※準決勝1位
2位:田中 修太/TOP ※準決勝3位
3位:本間 大晴/28+
4位:緒方 良行/21
5位:レザ・コラサンジャン(IRI)/18
6位:シグリト・ビム(INA)/10 ※準決勝5位
7位:今泉 結太/10 ※準決勝8位
8位:ラサ・テミ(INA)/9+
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9位:百合草 碧皇 ※準決勝進出
10位:西田 秀聖 ※準決勝進出
11位:天笠 颯太 ※準決勝進出
12位:石松 大晟 ※準決勝進出
17位:抜井 亮瑛 ※準決勝進出

※左から氏名、所属国、決勝成績(到達高度)

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

<ボルダリング女子決勝>

1位:ソ・チェヒョン(KOR)/2t3z 3 6
2位:倉 菜々子/2t3z 5 5
3位:リー・ホンイン(TPE)/2t3z 5 11
4位:タマラ・ウルザヴァエワ(KAZ)/1t2z 1 6
5位:高田 こころ/0t3z 0 13
6位:リン・シウ・ジュ(TPE)/0t2z 0 10
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12位:栗田 湖有 ※準決勝進出
28位:西田 朱李

※左から氏名、所属国、決勝成績
※成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

<スピード決勝>

[男子]
1位:レオナルド・べドリック(INA)/5.406秒 ※世界新
2位:キロマル・カティビン(INA)/5.547秒
3位:ラーマッド・アディ・ムリョーノ(INA)/6.122秒
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19位:緒方 良行/6.663秒
24位:藤井 快/6.922秒
26位:抜井 亮瑛/7.112秒
31位:石松 大晟/7.413秒
34位:今泉 結太/7.526秒
35位:天笠 颯太/7.574秒
39位:百合草 碧皇/7.860秒

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

[女子]
1位:イコマ・ヌロ(INA)/7.700秒
2位:テン・ペイヤン(CHN)/8.030秒
3位:ラジア・サルサビラ(INA)/7.574秒
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6位:倉 菜々子/9.453秒 ※決勝T進出
21位:栗田 湖有/12.556秒
23位:西田 朱李/13.985秒
26位:高田 こころ/14.671秒

※左から氏名、所属国、成績
※1・2位はビッグファイナル(1位決定戦)、3位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

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CREDITS

編集部 / 写真 窪田亮

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