野口啓代、メダルへわずかに届かず4位。谷井菜月が年間3位に輝く/リードW杯2019第6戦 印西大会【女子決勝】

 27日、印西市松山下公園総合体育館で開催中のリードW杯2019第6戦印西大会は女子決勝を行い、ただ一人最後まで登りきったキム・ジャイン(韓国)が優勝。日本勢最高は野口啓代の4位だった。

 中盤と終盤にそれぞれ強度の高い難所が設けられた決勝ルート。1番手の谷井、2番手の野中の前には終盤の難所がたちはだかってともに高度34+、ラウラ・ロゴラ(イタリア)と田嶋あいかは中盤の難所を越えられず高度20、19+に終わる。

 そして日本開催のW杯最後の出場となることが濃厚な野口が5番手で登場。駆け付けた多くの観客が彼女の登りを後押しするなか、一つ目の難所は何度も足場を確認してから巧みな身のこなしで切り抜ける。

 そして野中、谷井が捉えられなかったピンチホールドをしっかり掴むとこの日一番の大声援。最後は36+にまで達して、後続の結果を待つことになった。

 だが、今季年間女王のソ・チェヒョン(韓国)が37+、キム・ジャイン(韓国)はそれをさらに上回ってTOPまでたどりつき、野口は3位まで後退する。

完登して喜びの表情を見せるキム・ジャイン。

 最後に登場した世界選手権女王のヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)もTOPまで迫る高度39で競技終了。この結果、野口は表彰台へわずかに届かず4位。3度の年間女王に輝いた実績を持つキムが最終戦にして今季初勝利を手にした。野中は5位に入りリードW杯の自己最高順位を更新。谷井は6位、田嶋は8位入賞となった。

女子表彰台=(左から)ヤンヤ・ガンブレット、キム・ジャイン、ソ・チェヒョン。

 さらに今大会で確定した2019シーズンの年間ランキングでは、1位ソ、2位ガンブレットに続き、谷井がデビューシーズンながら3位に。ここまで6戦中5戦に出場し、すべてで決勝に進出する安定感で快挙を達成した。

リードW杯2019シーズン年間表彰台=(左から)ヤンヤ・ガンブレット、ソ・チェヒョン、谷井菜月。谷井はデビューシーズンで年間表彰台に上がった。

<決勝リザルト>

1位:キム・ジャイン(KOR)/TOP
2位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/39
3位:ソ・チェヒョン(KOR)/37+
4位:野口 啓代/36+
5位:野中 生萌/34+ ※準決勝7位
6位:谷井 菜月/34+ ※準決勝8位
7位:ラウラ・ロゴラ(ITA)/20
8位:田嶋 あいか/19+

※左から氏名、所属国、成績(到達高度)

<リードW杯2019 女子年間ランキング>

1位:ソ・チェヒョン(KOR)/480pt
2位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)/352pt
3位:谷井 菜月/243pt
4位:ルチカ・ラコヴェッチ(SLO)/228pt
5位:野口 啓代/224pt

※左から氏名、所属国、獲得ポイント

リードW杯2019 印西大会特設サイト

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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