野口啓代「全日程を楽しみたい」。ボルダリング女子予選終了後の選手コメント/IFSCクライミング世界選手権2019八王子

 11日午前に開幕したIFSCクライミング世界選手権八王子大会。初日は女子ボルダリングが行われ、第2グループではこれが最後の世界選手権と明言している野口啓代が唯一の全完登で首位通過するなど、出場した日本勢は6人のうち4人が明後日の準決勝へ駒を進めた。以下、日本代表選手たちの予選終了後コメント一覧。

女子予選リザルト記事:世界最高峰の戦いが開幕。野口啓代が首位スタート
 

野口啓代コメント(第2グループ1位/準決勝進出)
「まだ予選なので気合いを入れ過ぎないようにした。10日間、全日程を楽しんで良い思い出にしたいので、まずは予選で良い登りができたと思う。1課題目が一番難しく感じて、アテンプトも一番かかってしまった。緊張はそれほどしていなかったが、アップが足りていなかったのかもしれない。ボルダリングは3種目の中で一番時間を費やしてきた種目なので頑張りたい。ヤンヤ(・ガンブレット)が絶好調に見えたので、絶対に決勝で争う相手になるはず」
 

伊藤ふたばコメント(第2グループ2位/準決勝進出)
「3課題目まで一撃できて、落とせる課題はしっかりと落とせたし、コンディションも良いと感じられた。予選前はすごく緊張していたが、1課題目を登り始めたら楽しくて、そのまま楽しんで登った。(世界選手権代表内定を逃した)コンバインドジャパンカップ後はメンタル的にかなり沈んでいたが、出場できると決まったときはとても嬉しくて、メンタル的にも持ち直せた。ずっと出場できるつもりでトレーニングはしていたし、初出場なのでプレッシャーを感じるのではなく、チャレンジャーとして全力で挑みたい。ボルダー単種目で表彰台、優勝を目指して、またコンバインドでは日本人1位になって五輪出場を決めたいと思っている」
 

倉菜々子コメント(第1グループ3位/準決勝進出)
「ボルダリングで良いスタートが切りたかったので、全完登できて良かった。1課題目が悪そうだと思ったが何とか登れて、そこから最後まですべて良いイメージで登ることができたと思う。自分はダイナミックな動きが得意だが、小さいホールドや垂壁が苦手なので、そこを主に練習してきた。実際に小さなホールドが出てきたが、うまく対応できた。世界選手権は初めての出場で、W杯と雰囲気も違うと聞いていたので、それに飲み込まれないようにしていた。世界選手権に向けてトレーニングを頑張ってきていたので、3種目ともいい状態。コンバインドの20人に残れるように頑張って、最終的にはオリンピック代表枠を目指したい」
 

野中生萌コメント(第1グループ8位/準決勝進出)
「取りこぼしてしまった課題はあったが、それ以外では少ないトライ回数で登れたのでよかったと思う。(予選通過が微妙なリザルトだが)そのときできることはやった。競技が終わって振り返ってみるともう少しできたという部分はもちろんあるが、あとは流れに身を任せるだけ。単種目を突破しないとコンバインドには出られないので、出る種目はすべて全力でやる。コンバインドだけではなく、ボルダーでも優勝は狙っている」
 

森秋彩コメント(第1グループ16位/敗退)
「練習をしてきてはいたが、ダイナミックな動きが思ったよりもできなくて悔しい。海外でのW杯よりもホールドが悪くて、距離もあったのでいつもより悪く感じた。みんなが登れていることが壁の後ろからでもわかって、そこで登らなきゃと思い過ぎて動きが硬くなってしまった。世界選手権は出させてもらえるだけでもありがたいこと。この舞台を楽しめたらいいなと思う。予選は順位にこだわって絶対に残らなければと思いパフォーマンスが悪くなってしまった。次からは楽しんで思い切り登りたい」
 

小武芽生コメント(第1グループ20位/敗退)
「去年の世界選手権の課題がすごく悪くて、そのイメージでいたら最初の課題でミスしてしまった。難しい課題だろうと思って難しいムーブを選択してしまい、最後の1分くらいで気づいたが遅かった。世界選手権出場が決まったのは2週間前。結果的には調子を全体的に上げることができたが、ボルダーもスピードも全くやっていなかったので、何から始めようかという感じだった。リード4位だった去年より、今年はもっとレベルが上がっていて勝つのは難しいが、良いパフォーマンスができるように頑張りたい」

CREDITS

取材・文 篠幸彦、編集部 / 写真 窪田亮

back to top