記念すべき「第1回スピードジャパンカップ」が今週末に開催
スポーツクライミング3種目のうちの一つ、スピードの国内一を決める「スピードジャパンカップ」が10日、東京都昭島市にあるモリパークアウトドアヴィレッジにて記念すべき第1回を迎える。
決められたコースを登りその “速さを競う” スピードは、毎回違うコースで “完登を目指す” リード、ボルダリングとスタイルが異なることもあり、環境整備が遅れていた日本。東京2020オリンピックが3種目複合で実施されることが決定してからは注目を集め、徐々に専用ウォールが建ちはじめてきた中での第1回開催となる。会場に選ばれたのは国際競技基準に準拠した専用レーンを4つも備えたモリパークアウトドアヴィレッジ内のスピードクライミングウォール。日本一を決めるにふさわしい国内最大級の会場で、着実な強化が進む日本の選手たちが火花を散らす。
大会はタイムトライアル形式の予選、上位16名によるノックアウト形式の決勝トーナメントで王者を決める。予選は2回の試技を行える(より速い方のタイムが予選記録として扱われる)が、どちらかでフォルススタート(フライング)を犯してしまうとその時点で失格となるため予断を許さない。対人戦となる決勝トーナメントでは相手に惑わされない精神的な強さも問われてくるだろう。1回戦では予選順位の高い選手と低い選手が当たるようにマッチングされ、最終的に準決勝の勝者が決勝へ、敗者が3位決定戦へ回る。
エントリーリストには、日本を代表するクライマーの面々が名を連ねた。男子では6秒69の日本記録を持つ楢崎智亜らオリンピック強化選手たちと、国内唯一と言っていいスピード専任選手・池田雄大の対決に注目したい。日本人初の6秒台となる6秒94を昨年5月に記録した池田だが、その後楢崎智亜をはじめとする同強化選手の緒方良行、楢崎明智に同タイム以上をマークされた。専門選手として、後塵を拝する状況を覆し、初代王者に輝きたい想いは強いはずだ。
女子では8秒57の自己記録が国内で頭一つ抜き出ている野中生萌が優勝候補筆頭に挙げられる。野中と1秒以上の差がある伊藤ふたば、野口啓代らにとっては、この冬のトレーニングの成果を見せたいところだ。
今大会は入場無料のため気軽に現地観戦することができるほか、AbemaTV、SPORTS BULL、YouTubeでも無料ライブ配信を予定している。まだまだこの種目に馴染みの薄い方にとっては、どのような種目かを知る良い機会になるはずだ。寒空での開催が予想されるため、日本記録連発とまではいかないだろうが、選手たちには寒さを吹き飛ばす熱い戦いを期待したい。
第1回スピードジャパンカップ
会場
モリパークアウトドアヴィレッジ スピードクライミングウォール
住所:東京都昭島市田中町610-4 MORIPARK Outdoor Village内
アクセス:JR昭島駅より徒歩3分
スケジュール
2月10日(日)
11:40 ~ 12:50/予選(女子・男子)
14:30 ~ 15:30/決勝(女子・男子)
※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。
チケット
入場無料
放映予定
AbemaTV(生中継)
2月10日(日)14:20 ~ 18:00(男女決勝)
スカイA
3月01日(金)23:00 ~ 24:00(男女決勝)
3月15日(金)13:00 ~ 14:00(男女決勝)
SPORTS BULL(生中継)
2月10日(日)11:40 ~ 18:00(男女予選&決勝)
YouTube(生中継)
2月10日(日)11:35 ~ 13:25(男女予選)
出場予定選手などの詳細は大会特設サイトから
CREDITS
文・写真 編集部