W初の表彰台に立った樋口純裕(写真右)

樋口純裕が初の表彰台に。16歳・平野夏海が6位入賞/リードW杯2018第5戦 スロベニア・クラーニ大会

 9月29・30日、16日に終えたIFSCクライミング世界選手権の余韻も醒めぬまま、リードW杯2018第5戦がスロベニア・クラーニで開催された。男子はイタリアのステファノ・ジソルフィが今季2勝目を挙げ、日本の樋口純裕がW杯自身初の表彰台となる3位に。女子ではキム・ジャイン(韓国)が今季初優勝を決め、初の決勝を戦った16歳の平野夏海が6位入賞となった。

 先に行われた男子決勝。準決勝に9名全員が進んでいた日本勢からは、樋口、藤井快、波田悠貴の3人が最終ラウンドに進出した。先頭に登るマルチェッロ・ボンバルディ(イタリア)がいきなり43+のハイスコアを記録すると、2番手の藤井は中盤の強傾斜でトウフックを使いながら体を入れ替えるムーブで、次の手が出ずに高度28で終了。続く波田も藤井と同じ高度で苦戦すると、ホールドを掴み損ねて28+でフォールとなった。

 日本勢の流れを変えたのが樋口。前の2人が苦戦した28地点をクリアすると、終盤まで進み43+を記録。同スコアのボンバルディを準決勝の成績で上回っているため、カウントバックで暫定首位に立った。すると後続の2人が樋口の高度まで達することができず、残り2人となった時点で樋口の3位以上が確定した。

 樋口の優勝も見えてきた中、7番手のジソルフィが力強い登りで見事に完登し、暫定首位が入れ替わる。最後に登場したヤコブ・シューベルト(オーストリア)も、先日の世界選手権でリード、コンバインドの2冠を達成した強さを証明するかのようにTOPまで迫ったが、止めきることができずに終了点タッチでフォール。この結果ジソルフィが今季2勝目を飾り、樋口がW杯で初の表彰台となる銅メダルを獲得した。佐賀県出身の26歳は、2015年から毎年W杯の決勝に進出してたが、これまでの最高は4位。表彰台では、晴れやかな笑顔で初のメダルを受け取った。波田は7位、藤井は8位に終わっている。

 続く女子決勝には、今季からW杯デビューとなった16歳の平野が出場3戦目にして初の進出を果たした。決勝のルートは序盤に難所が控えていた。先頭のカタリーナ・ポッシュ(オーストリア)は27+を記録するが、後続が2人続けて序盤のダブルダイノを止めきれずに13+でフォール。すると4番手の平野も同じムーブを失敗し、3人が序盤で競技を終える。

 5番手のハンナ・シューベルト(オーストリア)が34+で大きく高度を上げると、続くヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)も地元の大歓声を背に同高度を記録して暫定首位につく。しかし、この日の主役は世界選手権2冠からの凱旋となるガンブレットではなかった。最後に登場したキムは序盤の難所も難なく突破すると、ガンブレットが止めきれなかったハリボテも力強く止めて41まで高度を更新。予選を首位、準決勝でも1人完登して1位通過するなど、終始好調だったキムが他を圧倒して今季1勝目を手にした。

 男子で樋口が初の銅メダルを獲得し、女子も平野が初のファイナルの舞台を踏むなど日本勢の活躍もインパクトを残した今大会。次戦は10月20・21日に中国・呉江で開催される。

今季からW杯に参戦している16歳の平野は、出場3戦目で決勝の舞台に立った。

 

<男子決勝>

1位:ステファノ・ジソルフィ(25/イタリア)/TOP
2位:ヤコブ・シューベルト(27/オーストリア)/49+
3位:樋口 純裕(25)/43+ ※準決勝5位
4位:マルチェッロ・ボンバルディ(25/イタリア)/43+ ※準決勝8位
5位:ショーン・マッコール(31/カナダ)/40+
6位:フランチェスコ・ヴェトラータ(26/イタリア)/36
7位:波田 悠貴(21)/28+
8位:藤井 快(25)/28
―――――
10位:原田 海(19) ※準決勝進出
13位:本間 大晴(18) ※準決勝進出
14位:緒方 良行(20) ※準決勝進出
15位:中野 稔(34) ※準決勝進出
22位:中上 太斗(19) ※準決勝進出
23位:西田 秀聖(16) ※準決勝進出

<女子決勝>

1位:キム・ジャイン(30/韓国)/41
2位:ヤンヤ・ガンブレット(19/スロベニア)/34+
3位:ハンナ・シューベルト(20/オーストリア)/34+
4位:ジェシカ・ピルツ(21/オーストリア)/30
5位:カタリーナ・ポッシュ(24/オーストア)/27+
6位:平野 夏海(16)/13+ ※準決勝5位
7位:カタリネ・チュン(26/スイス)/13+ ※準決勝6位
8位:ミナ・マルコヴィッチ(30/スロベニア)/13+ ※準決勝7位
―――――
9位:小武 芽生(21)※準決勝進出
21位:野中 生萌(22)※準決勝進出
27位:尾上 彩(23)
33位:廣重 幸紀(22)

※左から氏名、年齢、所属国、決勝成績

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

CREDITS

篠幸彦 / 写真 アフロ

back to top