予選からの全ラウンドを1位で終え、ボルダリングとの2冠を達成した谷井菜月(中央)

谷井菜月が金!日本代表、14のメダルを手に大会を締めくくる/世界ユース選手権2018

 8月16日、ロシア・モスクワで開催中の世界ユース選手権2018でユースB(2003、2004年)のリード決勝が行われた。女子では谷井菜月がボルダリングに続く2つ目の金メダルを手にし、男子でも前田健太郎が3位に入った。

 昨年優勝者の森秋彩を体調不良で欠く日本女子だったが、谷井と工藤花の2人がファイナルへと進出。決勝で3番手に登場した工藤は、緩傾斜に入る終盤手間の28+まで高度を伸ばして暫定首位に立ったが、後続3人に順位を抜かれメダル争いから脱落してしまう。

 そんななか、最後に登る谷井が奮起する。工藤がフォールした29地点を難なく通過すると終盤も着実に登り、最後は右手でTOPホールドを掴んで見事に完登。予選から決勝までをすべて1位で終え、他を寄せ付けない強さで優勝を勝ち取り、右手を力強く3度振るガッツボーズで喜びを爆発させた。昨年の同大会でリード準優勝、コンバインド優勝と大きく飛躍した谷井は、ボルダリングとリードで2冠というさらなる成長を見せて今大会を締めくくった。

 一方、男子は今大会ボルダリング1位の川又玲瑛、同3位の抜井亮瑛が準決勝で敗退。国際大会初出場の前田が日本勢から唯一決勝進出を果たした。ファイナルでは、2番手のジョナス・ウテリ(スイス)が終盤に入る33+と高スコアを出すと、次のヴィクトル・バウドランド(カナダ)も30+を記録。拮抗した展開で登場した4番手の前田は、落ち着いた登りで高度を伸ばし、慎重にフットホールドを確認しながらウテリが取れなかったスローパーを止めると34+でフォール。暫定1位についた。

 その後の2人が前田の記録に届かずに迎えたのが、オーストリアのトーマス・ポドラン。本カテゴリーのボルダリング銀メダリストは、前田がフォールした35地点を通過すると、ランジでのゴール取りを見事に決めて最後まで登りきる。大きく湧いた会場だったが、今度は最終8番手のコリン・ダフィー(アメリカ)が昨年金メダリストの意地を見せるように完登し、準決勝へのカウントバックで優勝を決めた。ダフィーは予選から全てを完登する圧倒的なパフォーマンスだった。

 

ユースB男子表彰台。前田健太郎(右)が初の国際大会で見事な成績を収めている。

 これで8日間に渡って開かれた世界ユース選手権は全日程が終了した。日本は金メダル6個、銀メダル1個、銅メダル7個、計14個のメダルを獲得。昨年に続き国別ランキングで1位に輝き、2位の地元ロシア(金2、銀2、銅3、計7個)に大差をつけるなど、大きな結果を残した。なかでも世界ユースラストイヤーで選手団のキャプテンを務めた楢崎明智の2冠は、選手たちを力強く牽引した。来年の世界ユース選手権にも大いに期待を抱かせる若き日本代表選手たちの活躍となった。

 

<リード・ユースB決勝>

【男子】
1位:コリン・ダフィー(14/アメリカ)/TOP ※準決勝1位
2位:トーマス・ポドラン(15/オーストリア)/TOP ※準決勝2位
3位:前田 健太郎(15)/34+
4位:ポール・ジョンフ(15/フランス)/33+ ※準決勝2位
5位:ジョナス・ユーテリ(14/スイス)/33+ ※準決勝7位
6位:ヴィクトル・バウドランド(15/カナダ)/30+
7位:ザンダー・ウォーラー(14/アメリカ)/29+ ※準決勝4位
8位:エリス・アーンスバーガー(15/アメリカ)/29+ ※準決勝8位
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12位:川又 玲瑛(15)※準決勝進出
16位:抜井 亮瑛(15)※準決勝進出

【女子】
1位:谷井 菜月(14)/TOP
2位:ニカ・ポタポヴァ(15/ウクライナ)/34+
3位:チャン・ユートン(15/中国)/31+
4位:ルーチェ・ドゥアディ(14/フランス)/30+
5位:チョン・ジミン(14/韓国)/28+ ※準決勝5位
6位:工藤 花(14)/28+ ※準決勝6位
7位:インディアナ・チャップマン(15/カナダ)/25+
8位:チー・ノラ(14/アメリカ)/13

※左から氏名、年齢、所属国、決勝成績

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから
日本代表出場選手などはコチラから

CREDITS

篠幸彦 / 写真 JMSCA

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