女子表彰台=(左から)ナイル・メイニャン(フランス)、谷井菜月、工藤花

川又玲瑛、谷井菜月が金!日本勢が新たに4つのメダルを獲得/世界ユース選手権2018【ボルダリング/ユースB】

 14日、ロシア・モスクワで開催中の世界ユース選手権2018でボルダリング・ユースB(2003、2004年生まれ)決勝が行われた。男子は昨年大会王者の川又玲瑛、女子では谷井菜月が優勝し、日本勢が男女アベックVを達成。さらには抜井亮瑛と工藤花が3位に入り、若き日本代表が新たに4つのメダルを獲得した。

 女子は予選Aグループ1位通過を決めていた森秋彩が体調不良のために準決勝を棄権するアクシンデントが発生したが、Bグループ1位だった谷井が準決勝を全完一撃する見事な登りで工藤とともにファイナルへと進出。決勝では6名中5名が完登した第1課題の直後から難所が続いた。第2課題、先頭の工藤が1トライ目でTOPに手を伸ばすもゴール取りに失敗すると、後続もゾーンを掴むが完登には至らず。しかし、4番手のナイル・メイニャン(フランス)がリーチを生かして2トライ目でのゴール取りに成功。メイニャンの抜け出しを許したくない最終6番手の谷井は、苦戦したスタート直後のゾーン取りに4トライ目で成功するとそのまま一気に完登を決めた。

 第3課題はバランシーなスラブ(緩傾斜壁)に苦戦し、TOPに達したのはここまで完登0のインディアナ・チャップマン(カナダ)のみ。2完登で並ぶメイニャンと谷井の2人を、1完登の工藤が3位で追いかける形で最終課題へ突入した。その工藤は、最後の難関を2トライで攻略して早々に3位以上を確定させる。完登できなければ3位転落もありえる中、メイニャンは残り10秒で完登し、暫定首位で谷井を待つこととなった。優勝には2トライ以内での完登が必要となり追い込まれた谷井は、1トライ目のスタートにじっくり時間をかけると、圧巻の一撃で優勝をものにした。世界ユースでは昨年のコンバインド・ユースBに続く金メダルとなった谷井。森が不在となるリード種目でも、その活躍に期待が持てそうだ。

 一方の男子では、日本からエントリーした川又、抜井、前田健太郎の3人が揃って決勝に進出。第1課題から4人がゾーン止まりで苦戦を強いられるなか、準決勝1位通過の川又が3トライで完登すると、同率首位だった抜井は一撃と日本勢が圧倒する。第2課題は一転して、全員が完登するアテンプト勝負の展開に。ここで1人一撃したトーマス・ポドラン(オーストリア)が勢いに乗り、ゾーン取りが難しいスラブの第3課題を2トライで攻略する。難所にはまった川又は7トライ目で完登するが、抜井はTOPに触るところまで到達するも登りきることはできなかった。

 川又は唯一の3完登で首位に立つが、完登のアテンプト数で川又が13なのに対しポドランが3。川又は次の最終課題でポドランが登りきると失敗できなくなる状況だった。そこへポドランが最終課題を一撃し、会場を沸かせる。追い込まれた川又は1トライ目でTOPを両手で触るが、保持する直前にフォールしてしまう。しかし、2トライ目で見事に修正して完登。予選から決勝まで全ての課題を完登する見事なパフォーマンスで、ボルダリング・ユースBの大会2連覇を達成した。抜井は3完登で3位、前田は1完登で5位に入っている。

 そして日本時間の本日23時からはリード種目のユースA決勝が、24時からはジュニア決勝が行われる予定。ユースA女子では伊藤ふたばが予選、準決勝ともに首位通過で日本勢唯一の決勝進出。男子では予選、準決勝をいずれも完登した西田秀聖と、ボルダリングファイナリストの小西桂が決勝へ駒を進めた。ジュニアでは男子で原田海、楢崎明智の2人と、女子では森脇ほの佳がファイナル行きの切符を掴んでいる。彼らが再び日本にメダルをもたらしてくれることを期待したい。

 

男子表彰台=(左から)トーマス・ポドラン(オーストリア)、川又玲瑛、抜井亮瑛

 

<ボルダリング・ユースB決勝>

【女子】
1位:谷井 菜月(14)/3t4z 6 7
2位:ナイル・メイニャン(14/フランス)/3t4z 8 5
3位:工藤 花(14)/2t4z 3 6
4位:インディアナ・チャップマン(15/カナダ)/1t4z 2 9
5位:チャン・ユートン(15/中国)/1t4z 4 8
6位:エレナ・マティアク・イアブルチキーナ(14/ロシア)/1t2z 2 4
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20位:森 秋彩(14)※準決勝棄権

【男子】
1位:川又 玲瑛(15)/4t4z 15 12
2位:トーマス・ポドラン(15/オーストリア)/3t4z 4 5
3位:抜井 亮瑛(15)/3t4z 5 8
4位:ポール・ジョンフ(15/フランス)/2t4z 4 8
5位:前田 健太郎(15)/1t4z 4 14
6位:アンソニー・レシック(15/アメリカ)/1t4z 8 20

※左から氏名、年齢、所属国、決勝成績
※決勝成績は左から完登数、ゾーン獲得数、完登に要した合計アテンプト数、ゾーン獲得に要した合計アテンプト数

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから
日本代表出場選手、決勝スケジュールなどはコチラから

CREDITS

篠幸彦 / 写真 窪田美和子/アフロ

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