今季W杯初参戦ながら2回目の決勝進出を果たした田中修太。

田中修太の健闘光る/リードW杯2018第4戦 イタリア・アルコ大会

 7月27~28日、リードW杯2018第4戦がイタリアのアルコで行われた。女子はヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が今季3度目の優勝を果たし、男子は混戦を抜け出したヤコブ・シューベルト(オーストリア)が今季2度目の優勝。日本勢の最高は男子が田中修太の5位と大健闘、女子は尾上彩の13位だった。

 前回のブリアンソン大会に続いて日本勢の決勝進出はならなかった女子。決勝課題はダブルダイノが求められるハイリスクで負荷の高い序盤に続く中盤でフォールする選手が続出した。そこを抜け出したアナーク・バーホーベン(ベルギー)だったが、難所を慎重にクリアしたのち39+でタイムアウト。レベルの違いを見せたのが今季年間2位のジェシカ・ピルツ(オーストリア)と同1位のガンブレットだ。ピルツは39地点を越えるとさらに勢いを増して高度をあげ、最後は50に手を伸ばしたところで力尽きる。49+という大幅に高度をあげた好記録に会場が湧く中、ガンブレットはピルツが掴めなかった高度50のホールドを掴み、次のホールドへ手を伸ばしてフォール。50+という記録で開幕戦から続くピルツとの接戦を再び制して今季3度目の優勝を果たした。

 続く男子は18歳の田中修太が今季2度目の決勝に進出し、1年ぶりにW杯の舞台に戻った注目のアダム・オンドラ(チェコ)も順当にファイナルへ駒を進めた。決勝は41地点で団子状態となった。3番手のステファノ・ジソルフィ(イタリア)がスローパーを止めきれず41+で落ちると、4番手のオンドラは左手を滑らせて41で悔しいフォール。続く田中が2人に迫る40+で力尽きると、混戦の抜け出しに成功したのがシューベルト。ジソルフィが止めきれなかったスローパーをヒールフックで攻略すると44+まで高度を伸ばした。最後のサッシャ・レーマン(スイス)が38+で終えたため、シューベルトの今季2度目の優勝が決まった。

 同時開催のスピードW杯第6戦では、男子はダニル・ボルドィレフ(ウクライナ)が今季2勝目を挙げ、女子はユリア・カプリナ(ロシア)が今季初優勝を果たした。日本勢は男子が田中の53位、女子は平野夏海の41位が最高だった。

 メダルには届かなかったものの、日本勢としては2度目の決勝を登った田中が表彰台まであと数手と迫り、準決勝でも強豪たちによる混戦の上位に並ぶ大健闘が光った今大会。次戦は世界ユース選手権(8月7日~16日/モスクワ)、ボルダリングW杯最終戦(8月17~18日/ミュンヘン)、世界選手権(9月6日~16日/インスブルック)を経た約2か月後の9月29~30日にスロベニア・クラーニで開催される。

 

アダム・オンドラは表彰台に一歩及ばず4位に終わった。

 

<リード女子決勝>

1位:ヤンヤ・ガンブレット(19/スロベニア)/50+
2位:ジェシカ・ピルツ(21/オーストリア)/49+
3位:アナーク・バーホーベン(21/ベルギー)/39+
4位:クレア・バーファインド(19/米国)/33+
5位:エレーヌ・ジャニコ(24/フランス)/31
6位:マノン・イリ(24/フランス)/28 ※準決勝6位
7位:イエブゲニヤ・カズベコワ(21/ウクライナ)/28 ※準決勝7位
8位:クリスティーヌ・シュランツ(29/オーストリア)/9
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13位:尾上 彩(22)※準決勝進出
16位:小武 芽生(21)※準決勝進出
23位:廣重 幸紀(22)※準決勝進出
28位:義村 萌(21)
28位:栗田 湖有(15)
28位:平野 夏海(15)

 

<リード男子決勝>

1位:ヤコブ・シューベルト(27/オーストリア)/44+
2位:ステファノ・ジソルフィ(25/イタリア)/41+
3位:ドメン・スコフィッチ(24/スロベニア)/41 ※準決勝3位
4位:アダム・オンドラ(25/チェコ)/41 ※準決勝5位
5位:田中 修太(18)/40+
6位:サッシャ・レーマン(20/スイス)/38+
7位:アルベルト・ヒネス・ロペス(15/スペイン)/32+
8位:ミン・ヒョンビン(29/韓国)/23+
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11位:西田 秀聖(15)※準決勝進出
14位:波田 悠貴(21)※準決勝進出
15位:中上 太斗(18)※準決勝進出
16位:清水 裕登(22)※準決勝進出
18位:樋口 純裕(25)※準決勝進出
48位:中野 稔(34)
52位:本間 大晴(18)

※左から氏名、年齢(大会初日時点)、所属国、決勝成績

 

<スピード女子決勝>

1位:ユリア・カプリナ(25/ロシア)/7秒41
2位:マリア・クラサヴィナ(27/ロシア)/7秒65
3位:アヌーク・ジョベール(24/フランス)/7秒59
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41位:平野 夏海(15)/13秒33
42位:栗田 湖有(15)/14秒07

 

<スピード男子決勝>

1位:ダニル・ボルドィレフ(26/ウクライナ)/5秒58
2位:アレクサンダー・シロフ(24/ロシア)/5秒70
3位:レザー・アリプアシェナ(24/イラン)/5秒59
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53位:田中 修太(18)/8秒88

※左から氏名、年齢(大会初日時点)、所属国、成績
※1・2位選手の成績は決勝タイム、3位選手の成績は3位決定戦タイム
※日本人選手の成績は今大会の最高記録

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから

CREDITS

編集部 / 写真 藤枝隆介

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