白石阿島、大会3連覇! 日本男子2人も表彰台へ/IFSC世界ユース選手権2017【ボルダリング/ユースA】
9月1日、オーストリア・インスブルックでIFSC世界ユース選手権のボルダリング・ユースA(2000、2001年生まれ)決勝が行われた。女子では白石阿島が大会3連覇を達成。男子はイタリアのフィリップ・シェンクが優勝し、2位に土肥圭太、3位に田嶋瑞貴と日本勢2人が表彰台に登った。
まず女子で注目を集めたのは先日のリードW杯デビューを果たした白石阿島だ。昨年までのユースBでリード、ボルダーともに連覇を達成している白石は、ユースAでも安定したクライミングを披露。もっとも会場を湧かせたのは第2課題。ルーフからスタートする課題に誰もが苦戦し、米国のブルック・ラバトゥのみがなんとかボーナスを掴むという展開のなか、最終競技者の白石は最初のトライでボーナスを掴みかけると、2トライ目でうまく修正しそのまま完登。続く第3、第4課題は連続の一撃で唯一の全4完登を達成し、他を寄せ付けない強さで優勝を果たした。2位にはロシアのルイザ・エメレワ、3位にはラバトゥが入り、米国勢2人が表彰台に立つ結果に。日本の小島果琳、中村真緒は残念ながらともに予選で敗退となっている。
男子では土肥、田嶋の2人が躍動。中でも昨年の本大会同カテゴリー王者である土肥は、7月のアジアユースを制した勢いそのままに今年も世界の舞台で全4課題を完登。第3課題では強傾斜の課題に苦戦する選手が続出する中、2アテンプトで完登してみせるなどその力を遺憾なく発揮。最終課題を終え暫定首位で結果を待ったが、最終的には全完一撃と圧倒的な力を見せたシェンクが優勝を勝ち取った。田嶋も第3課題こそボーナスを掴むに止まったが、全体的には2つの一撃を含む3完登と見事な登りで表彰台に登った。
2日にはボルダリング・ジュニア準決勝、決勝が行われる。予選を順当に突破している緒方良行、原田海、楢崎明智らボルダリング日本代表選手の活躍が期待される。
男子表彰台=左から土肥、シェンク、田嶋。
全完登で準優勝の土肥圭太。
3位に食い込んだ田嶋瑞貴。
<男子・決勝>
1位 フィリップ・シェンク(イタリア)4t4 4b4
2位 土肥 圭太 4t11 4b6
3位 田嶋 瑞貴 3t5 4b6
4位 ピーター・イワノフ(ブルガリア)3t6 4b4
5位 ピエトロ・ビアジーニ(イタリア)3t10 4b5
6位 ニコライ・ウズニク(オーストリア)2t5 4b7
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39位 田中 修太
69位 中島 大智
<女子・決勝>
1位 白石 阿島(米国)4t7 4b7
2位 ルイザ・エメレワ(ロシア)3t5 3b4
3位 ブルック・ラバトゥ(米国)3t9 4b10
4位 ラウラ・ロゴラ(イタリア)3t11 3b11
5位 ハンナ・ミュール(ドイツ)1t3 2b2
6位 サンドラ・レトナー(オーストリア)1t4 2b3
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23位 中村 真緒
59位 小島 果琳
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CREDITS
文 篠幸彦 / 写真 (公社)日本山岳・スポーツクライミング協会